私の神様 1 ガンガンコミックス
著:夢野つくし
出版社:スクエアエニックス
遠い昔、恋人の命を救う為、呪いを受けた神様。
その神様と過ごす為、輪廻を繰り返す恋人。
恋人の女性は、いつも人に生まれ変わる訳ではありません。
何度目かの転生で、ようやく人間として生まれた彼女は、呪いの為永遠に子供の姿の神様の元に押しかけ、一緒に暮らし始めます。
輪廻転生の引き換え条件である、自分がかつての恋人であるという事実を隠して…
あらすじ
大学生のかずさは、子供の姿をした神様と暮らしている。
神様はかつて犯した罪により、子供の姿のまま人に交じって暮らしている。
彼の生業は小説家、かずさは彼を「先生」と呼び慕っている。
自身に頓着しない先生の世話を焼きながら、かずさは彼と話し、笑い合える幸せを噛みしめていた。
かつて神様は、恋人の命を救う為、理を破った。
その為に呪いを受け、子供の姿で永遠を生きる事になる。
助けられた恋人は、彼を一人ぼっちにしない為、同じく永遠を願う。
恋人は転生を続け、様々な動植物に生まれ変わりながら、彼の傍に在り続けた。
久しぶりに人として生まれた恋人は、人と神の時間の差を思いながら、彼の心が少しでも慰められればと、今生もそっと寄り添うのだった。
感想
先生はかずさが、かつての恋人の生まれ変わりであるとは知りません。
幾度も生まれ変わりを経験してきたかずさは、物言わぬ動物や植物として、彼が何度も死に蘇るのを見て来ました。
見ている事しか出来なかった彼女は、人として生まれた今生は、先生の為に生き、決して傍を離れないと決めているようです。
何度か経験がありますが、当たり前に続くと思っていた日常は唐突に終わりを告げます。
命は意外と簡単に、あっけなく消えてしまいます。
出会った人や生き物は、明日はもういないかも知れない。
そう考えれば、たわいのない出来事の全てが、かけがえのないモノに思えてきます。
やがて終わってしまう命、穏やかな日々の大切さが感じられる物語でした。
まとめ
二人の穏やかで優しく、賑やかな日々を描いた作品です。
かずさの過去を思うと、鼻がツンとなります。
この作品はガンガンONLINEで一部無料で読む事が可能です。
作者の夢野つくしさんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。