ダンジョン飯 8 ハルタコミックス
作:久井諒子
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン
前回はダンジョンが出来る切っ掛けとなった、王国の住人との出会いや、センシの過去が語られパーティーの目的、ファリン救出への道筋も少しずつ見えてきました。
冒頭部分あらすじ
センシの過去、それは迷宮の中で仲間を失い、一人生き残ってしまうという過酷な物だった。
その過程で、センシは自分の食べたスープに対する疑惑を捨てきれずにいた。
だがライオスの知識により長年の悩みから解放されたセンシは、ライオス達との絆を深め迷宮を先に進むのだった。
気持ちも新たに冒険を再会した一行だったが、彼らは現在、全員、高熱で苦しんでいた。
心当たりは多分に有る。
今まで食べて来た幾多の魔物、そのどれかに中ったのだろうとライオスは考えた。
熱にうなされる中、ファリンを取り戻すまではと思いながら、ライオスの意識は闇に飲まれた。
翌朝、目覚めたライオスは熱も引き体調も回復していた。
しかし、その体は見慣れた人間のそれでは無かった。
彼の体はドワーフへ変貌していた。
仲間達を見ると、マルシルはハーフフット、チルチャックはトールマン、センシはエルフ、そしてイツヅミはコボルトへ姿を変えている。
チェンジリング。
姿を変化させるキノコの輪を気付かぬうちに踏んでしまったようだ。
元の場所に戻り、再度、輪を踏めば戻る事も出来る筈だが、眠っている間に迷宮は形を変えていた。
一向はとにかく先へ進む事にして、お互いの装備を交換し探索を再開した。
感想
今回はライオス達の姿の変化、ファリン救出への糸口、エルフの迷宮攻略部隊「カナリア」とカブルー達、そしてチルチャックの家族について描かれました。
リーダーの性格なのか、ライオス組とカブルー達の雰囲気の落差が激しいです。
カブルーとエルフたちは、切迫した状況でシリアスな展開が続きます。
一方、ライオス達は相変わらずご飯を食べながら、ワイワイと探索を続けています。
どちらの組も魅力的ですが、この巻では酷薄な印象の強かった「カナリア」の為人や一枚板では無さそうな様子が描かれ、キャラ造形の分厚さを感じました。
最後に、変化した一行について。
ライオスは何に変わっても平常運転。
マルシルはドジっ子がより強調されている感じ。
チルチャックは髯。
イツヅミは無印の時より素直。
センシは…なんかムカつく。
でした。
この巻では二度、姿の変わるお話が収録されているのですが、二度目はセンシとマルシル以外は印象が薄いです。
特にマルシル。あんなん出オチやん。
まとめ
「カナリア」の隊長ミスルンとカブルーの今後の展開がとても気になります。
勿論、ライオス達の事も同様なのですが……。
お読みいただき、ありがとうございました。