座敷娘と料理人 3 ガンガンコミックスONLINE
著:佐保里
出版社:スクエアエニックス
座敷神の姫様の住まう屋敷で住み込みで働きながら暮らしている多緒(たお)。
彼は近所の稲荷神社の御使い金華(きんか)の弟、小鐘(こがね)と知り合ったり、屋敷の持つ力で過去を体験したりと、色々ありますが基本的にはのんびりと暮らしています。
あらすじ
近所に唯一あったコンビニが閉店し買い出しが三十分かけて隣町に行くしかなくなった多緒。
その事を思いげんなりしていると、その頭の中の思いに「ですよねぇ」と相槌を打つ者がいた。
振り返ると、そこにはニヤニヤと笑みを浮かべるサラリーマン風の男が立っていた。
独り言を言っていたかと、男に相槌を打ち立ち去ろうとする多緒の心に男は知る筈の無い年末年始の事を語り掛ける。
驚いた多緒が振り返るとそこには誰もいなかった。
その後も明らかに詐欺と思われる配電盤の点検や、人の居ない田んぼの真ん中でのティッシュ配りなど不自然な事が次々に起こる。
その後、隣町のスーパーでアイドルの様な女の子が困っているのを助けた多緒は彼女から食事に誘われる。
しかし姫様の事を想い誘いを振り切って屋敷に戻った。
屋敷の前で老婆が倒れているのを見つけた多緒は、お腹がすいて動けないという老婆をつれ屋敷に入った。
屋敷に入ったとたん老婆は和服を着た狐耳の青年に姿を変える。
青年の名は万時(まんじ)。
金華たちの上司であり稲荷神社の神様だった。
感想
今回は姫様の様子を伺いに来た万時のお話の他、節分とバレンタイン、ストーキングするひな人形、猫と犬と隣家の人たち、多緒の母親と妹等の話が収録されています。
多緒の家は母子家庭で祖父と母、そして多緒の三人で暮らしていました。
しかし祖父が亡くなり母が再婚すると、家にも居づらくなり距離を置いています。
なんとなく多緒の気持ちも想像できます。
母親が知らない男性と仲睦まじく暮らしているのを見るのは、思春期の子供にとってはかなり複雑でしょう。
さらにその男性との間に子供ができればかなり疎外感を感じてしまうのではないでしょうか。
今回のお話ではその子供、異父兄妹の真那(まな)と姫様のお蔭で母と多緒の関係も幾分柔らかくなったようでした。
まとめ
稲荷神社の神様?も登場し、多緒の過去も少しずつ分かってきました。
描かれる料理が美味しそうなので、この作品を読むと登場した料理を食べたくなってしまうのが難点です。
この作品はこちらで一部無料で読む事が可能です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。