竜侍 1 ソノラマ+コミックス
著:忠見周
出版社:朝日新聞出版
時代劇の世界観に、異物であるドラゴンの侍が迷い込んだコメディ色の強いお話です。
登場人物紹介
竜侍
本作の主人公
主人公だが喋る事は無く、基本、お団子を食べるか、寝てるか、暴れているかの三つ
この物語では最強
姉妹
善蔵を仇と狙う商人の娘たち
善蔵
盗賊一味の頭
店に入り込み信頼を得てから盗みを働くスタイル
善蔵一味
やられ役のモブ
一味の一人、眼帯赤鼻は情報通の解説キャラ
みつ
やくざな父親を持つ働き者の娘
みつの父
飲む打つ集ると三拍子揃った立派なダメ人間
松吉
みつに惚れている暖簾分けも決まった好青年
鈴
どこかの国の忍び
主の命で不老不死の薬である、竜の心臓の入手を命じられる
凄腕だけど、相手が相手なので多分無理
日比谷竜之進
お人好し過ぎる剣客
「いいひと竜之進」「乱れ善の竜」などの二つ名を持つ
腕はいいのだが、人を信じすぎるきらいがあり、いつも騙されている
堂門虎之助
道場破りで門下を拡大しているインテリ眼鏡の下種
けっこう強い
響玄九郎
虎之助に奪われそうになっている道場の道場主
死にかけで基本的にお布団が居場所
ゆのすけ
道場に残った最後の門弟
お団子を作るのが上手い
縫
玄九郎の娘
小太刀の使い手
策太
長屋に住む竜侍に疑いの目を向ける子供
みんな受け入れてるけど、彼の方がまともだと思う
さよ
大家の娘
美人で優しく強いゴリラ
たえ
さよの妹
眼鏡、将来に危険な香りのする幼女
からまる
鈴とおなじ国の忍び
エロと策謀で伸し上がろうとする女狐
各話あらすじ
紅蓮の竜、見参す
店に押し入られ、両親も店の者も失った姉妹は、首謀者である善蔵に敵討ちの為、戦いを挑む。
町の者、悲恋す
料理屋で奉公するみつは、今日も給金を父親に毟り取られた。
父親はその金で賭場に行くのだろう。
その料理屋で板前を務める松吉は、みつに惚れていたが大将にも彼女の父親の事で、みつは止めとけと窘められてしまう。
くノ一、追走す
とある国の忍び、鈴は不老不死を求める主の命で、竜の心臓を探す事になる。
竜など、おとぎ話の産物だと馬鹿馬鹿しく思う鈴だったが、茶屋で隣に座った団子を貪る侍は、まさにそのおとぎ話の竜だった。
剣客、助太刀す
頭を下げ、傍若無人な侍の所業を話す男。
それを聞いた浪人は、涙を流し助太刀を買って出た。
頭を下げていた男、それは賊の頭、善蔵だった。
道場娘、抗す
道場を値踏みする眼鏡の男、堂門虎之助。
彼は剣術道場に勝負を持ち掛け、負ければ道場を奪うという手口で勢力を拡大している。
道場を守る為、年老いた主、玄九郎はこんな事もあろうかと助っ人を頼んでいた。
童たち、偵知す
長屋で暮らす策太は、先週越してきた浪人の事が気になってしょうがない。
彼は、仲間達とその浪人を調べる事にした。
くノ一、追撃す
竜侍を追って旅をする鈴は、忍びの後輩からまると再会する。
話を聞けば、からまるは近く召し放ちになるという。
召し放ちとは、技を封じられ、身一つで放り出される事だ。
野垂れ死ぬ者も多い。
鈴は昔から知る、からまるを見捨てる事が出来ず、彼女を連れて竜侍のもとへ向かった。
感想
時代劇で見た事のあるシチュエーションに、竜という無敵の異物が入り込む。
竜侍は知性ある竜では無く、野生の猛獣に近い感じです。
ちなみにお団子が大好きです。
一生懸命、悪役をしている人達を、問答無用で叩きのめす様はスカッとするを通り越して、もう笑うしかないという感じです。
だって刀噛み砕いちゃうんだもん。
最後にこの巻で好きなセリフ
娘「せめてっ…せめて御名前だけでもっ」
竜侍「グア゛ァア゛ア゛オ゛」
娘「グア゛ァア゛ア゛オ゛…さま……」
まとめ
竜侍が表紙ですので、手に取るのを躊躇される人も多いと思われますが、ワンパンマンのノリが好きならハマると思います。
こちらの作品は公式サイトで第一話が無料で閲覧いただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。