ブルージャイアントシュプリーム 7 ビッグコミックススペシャル
作:石塚真一
出版社:小学館
ジャズプレイヤー、宮本大の軌跡を追った作品です。
オランダでのフェスに出る事になった大達。
それは今回が初回で知名度も低く、スタッフたちも不慣れな様子でした。
しかし主催者三人の熱意を感じ、大は一番手に選ばれた自分たちが、このフェスがどんなものなのか伝えるんだと、意気込みます。
あらすじ
オランダ、ホルスト。
この小さな町で、教師のコーバス、ラジオ局員のレネ、楽器店店主のフィリップの三人が企画したフェスが始まった。
思いついたのは十八年前、それから色んな事があったが、ようやく開催にこぎつけた。
レネが壇上に上がり、フェスの趣旨とジャズに対する想いを語る。
彼はジャズは愛すべき音楽で、その音は目に見えない感情を伝えてくれる。
愛するという想いでさえも、そう語り掛けフェスの開始を宣言した。
大達はレネらと握手を交わし壇上に上がった。
聞き慣れないジャズという音楽、見慣れない東洋人のサックスプレーヤー。
騒めく会場が静まるのを待って、大はサックスを奏でた。
大のサックスが、ブルーノのピアノが、ハンナのベースが、そしてラファのドラムが聴く人の心に衝撃と感動を与える。
それは同じく出演者であった地元の高校生バンドや、有名プレーヤーであるサムの心も変化させた。
感想
フェスの最初にレネが語った様に、音楽、特にジャズはプレーヤーの心が現れるモノなのでしょう。
メンバーの想いが会場に伝播し、人の心を揺さぶる。
門外漢で音楽の事は良く分かりませんが、それでも気持ちの乗ったモノを聞くと揺さぶられる事があります。
逆にどんなに上手くても、譜面をなぞるだけの物は、上手だなとは感じますが、感動した事は無いように思います。
フェスのシーンではそういった人の心の動きの様なモノを感じました。
また今回、フェスの後、大はある事でしばらくバンドを離れます。
その為、NUMBER FIVEには代理のプレーヤーが参加します。
彼の技量はメンバーの誰もが認める所だし、為人も申し分なく、バンドにも馴染んでいます。
しかし、誰一人として大を外し、彼をメンバーに迎える事を考える事さえしていない様でした。
ハンナ、ブルーノ、ラファの中に、大の音が強烈に刻まれている事を感じるエピソードでした。
まとめ
今回はフェスのお話がメインに描かれました。
その事は大達が次のステップへ進むきっかけを作ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。