ブルージャイアント 8 ビッグコミックススペシャル
作:石塚真一
出版社:小学館
この巻では、平の言葉に悩む雪祈のシーンから物語は始まります。
あらすじ
平の言葉で自身を省みた雪祈は、ある人物を探していた。
しかし東京で名前も分からない人物を探すのは困難を極めた。
そんな日々の中で、雪祈のアパートに突然、大が訪ねて来る。
大は練習での雪祈の変化に気付き、様子を見に来たのだ。
自分のソロについて尋ねた雪祈に対し、そんな事で悩んでいるなんてヤバいと大は言い放つ。
自分はヘタでもクソでも、サックスを吹くとき、世界一だと思って吹いている。
なのに雪祈は、ソロでどう演るかで悩んでる。
次元が違い過ぎて話にならない。
さらに続けて、悩む事自体がおかしい。
お前に悩む資格があるのか、悩んでいる時間があるのかと問い掛けた。
その後、交通整備のバイトの最中、豆腐店のトラックを見かけた雪祈は地図を頼りに、その店を訪れる。
夜も明けきらぬ内から、豆腐を仕込む老人。
それはいつか雪祈が平を優先するあまり、サインを断った人物だった。
淡々と仕事をこなしている老人を見て、こういう人が演奏を聴きにきてくれているという事に気付く。
雪祈はサインを手渡し、次はもっといい演奏をしますのでと、老人に深く頭を下げた。
感想
今回は壁を破ろうともがく雪祈と、二人に追いつこうとする玉田の姿が描かれました。
平の言葉で悩む雪祈は、大の煽りで突き抜けました。
また玉田のドラムはそんな雪祈をしっかりと支えます。
三人だから出来る。
それが感じられるエピソードでした。
また今回、玉田はドラムソロを完成させました。
完全な素人から、ソロを叩けるようになる。
彼は寝る以外の時間の全てを、ドラムにつぎ込んだのだろうと思います。
初期は大の友人という立ち位置だった玉田が、二人を支えるドラマーになるとは思ってもいませんでした。
まとめ
この巻の終盤でJASSは小さなフェスへの出演が決まります。
最初は四人だった観客も、どんどん増えてきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。