漫画

アルテ 第十一巻 あらすじ・感想

投稿日:2019年7月26日 更新日:

トレド
アルテ 11 ゼノンコミックス

著:大久保圭
出版社:徳間書店

貴族の娘アルテが画家であるレオの弟子として画家を目指す物語。

スペイン、カスティリア王国の王女、イレーネの肖像画を描くことになったアルテ。
彼女は肖像画の為に彼女の本心が知りたいと、彼女について知る為高級娼婦ヴェロニカのもとを訪れます。

広告

冒頭あらすじ

ヴェロニカの蔵書を調べイレーネについて少しでも分かればと思ったアルテだったが、本には彼女の母親について少し乗っていただけだった。

ヴェロニカに礼を言い館を後にしようとしたアルテは、あ去る前にヴェロニカに質問する。

彼女の質問、それは相手の心の内を引き出す方法だった。
それに対してヴェロニカはまず自分をさらけ出す事と語った。
更に人の心を知るのに自分の本音を隠したままなんておこがましいと続けた。

ヴェロニカのアドバイスを受け、アルテは以前話すのを止めてしまったレオについてイレーネに語った。
レオの厳しさ、優しさを語るアルテは、とても楽しそうでとても幸せそうだった。

そんなアルテを見てイレーネはどうしてレオに愛を告白しないのか尋ねる。
アルテはかつてヴェロニカに言われた恋に溺れる事の危険性を語り、昔は高級娼婦だった女性が恋に溺れ最下級の娼婦になってしまった事を話した。

それを聞いたイレーネはその女性がどうして不幸だと言えるのかとアルテに問い、彼女に会いに行くと言い出した。

イレーネはアルテに恋は素敵なものだと証明して見せる、そう言い切った。

感想

イレーネの考え方は現代では特におかしなモノだとは感じません。
ですが当時の王侯貴族の女性としてはかなり異端な考え方でしょう。

イレーネは身分や職業、男女の違いなどでは無く、あくまで人の心を優先して考えている様に思います。

冒頭の娼婦の話でもそうですが、彼女はどのような結果になってもその時の想いは本物でそれは誰にも馬鹿にされるような物ではないと、真剣に人を愛した貴女はとても素敵な人だと娼婦ナンナに語ります。

形式や家柄が重要視される貴族社会でこのような考えをもつイレーネは、自分を殺して生きてきたのでしょう。

真っすぐに人の愛は最高の物だと言い切るイレーネはとても強い女性だと感じました。

広告

まとめ

今回はアルテの幼い頃の姿も描かれました。
ユーモラスな父親と、優しく厳しい母親、そしてヤンチャなアルテの姿はとても微笑ましいモノでした。

お読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのAlfonso Cerezoによる画像です。
広告

-漫画
-, ,

関連記事

鮫

神食の料理人(かじきのりょうりにん) 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

神食の料理人(かじきのりょうりにん) 1 ジャンプコミックス 作:鈴木小波 出版社:集英社 神食と呼ばれる神の為の食べ物ではないかと言われる、空飛ぶ巨大な化物たち。 人を襲う事もある神食は恐れられなが …

コルセット

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン 第四巻 登場人物・あらすじ・感想

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン 4 バンチコミックス著:磯見仁月出版社:新潮社 外交革命を推進しているショワズール公爵。彼と対立する国王の娘達、アデライード、ヴィクトワール、ソフィーの三姉妹の妨害工 …

ゾンビ

ゴリせん ~パニックもので真っ先に死ぬタイプの体育教師~ 第四巻 登場人物・あらすじ・感想

ゴリせん ~パニックもので真っ先に死ぬタイプの体育教師~ 4 ヤンマガKC 著:酒井大輔 出版社:講談社 タイトルが示す通り、フラグを立てまくりで死を予感させつつも、絶対に死なない無敵の教師の姿を描い …

トンネル

ダンダダン 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

ダンダダン 1 ジャンプコミックス 作:龍幸伸 出版社:集英社 幽霊肯定派の女子高生、綾瀬桃は同級生のオカルト・オタクの少年が揶揄われているのを見て、憤りの余り庇ってしまう。 その後、そのオカルト少年 …

カメラマン

Op 夜明至の色のない日々 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

Op 夜明至の色のない日々 2 イブニングKC 著:ヨネダコウ 出版社:講談社 夜明(よあけ)の預かった少年、高比良玄(たかひら くろ)は事務所で寝泊まりしバイトをしながら高校に通い始めました。 人の …

DMMコミックレンタル

広告
広告
田中
読んだ本の紹介等しています。
本を選ぶ際の一助になれば幸いです。