キャンディ&シガレッツ 1 ヤンマガKC
著:井上智徳
出版社:講談社
COPPELIONの作者の描く、元SPの老人と暗殺者の少女の物語。
登場人物
平賀雷蔵(ひらが らいぞう)
元SPの老人
白髪に髯の老人。
孫の正太(しょうた)の罹った病、チェスタートン嗜眠性脳炎の治療費を稼ぐ為、暗殺組織SS機構に就職する。
正太(しょうた)
雷蔵の孫
チェスタートン嗜眠性脳炎で入院中。
チェスタートン嗜眠性脳炎は意識を無くし眠り続ける難病。
保険適用外で治療には莫大な費用が必要。
花江(はなえ)
雷蔵の娘
シングルマザーらしく、正太の治療費の捻出に苦悩する。
涼風美晴(すずかぜ みはる)
11歳の殺し屋の少女
黒髪サイドテールの女の子。
銃器及びナイフを使った暗殺術に優れる。
絹目
独立行政法人SS機構の室長
黒髪眼鏡の女性。
元財務省の人間。
沈着冷静で淡々と業務をこなす。
岩倉(いわくら)
財務大臣
眼鏡禿の太ったおじさん。
汚職によりSS機構の標的になる。
金平(かねひら)
警視庁刑事局長
バーコードおじさん。
悪徳警官。
美晴の両親の死に関わっていた。
無双三郎(むそう さぶろう)
無双グループ会長
酸素マスクで隻眼の老人。
大いなる絆と呼ばれる日本の裏社会の繋がり、そのボス。
あらすじ
長年SPとして働いていた平賀雷蔵(ひらが らいぞう)は、定年を迎え警察官を退職。
孫の正太(しょうた)の治療費を稼ぐ為、家を抵当にいれ自身は四畳半の風呂なしアパートで生活しながら、バイトで金を稼いでいる。
正太の病はチェスタートン嗜眠性脳炎という特殊な物で、まだ難病指定されておらず、保険適応外だった。
治療費だけで月90万、入院費用を合わせると月百万は掛かってしまう。
割のいい仕事探していた雷蔵は、SS機構という所の募集を張り紙の中に見つけた。
応募資格は剣道七段以上、柔道五段以上、拳銃操法上級。
報酬は月100万となっていた。
全ての条件を満たしている雷蔵は、藁にもすがる思いで、独立行政法人SS機構を訪れた。
感想
主人公の老人、平賀雷蔵がいい味を出しています。
最初、書店で表紙を見た時は、また可愛い女の子が銃で無双する奴でしょと完全にスルーしていました。(いや無双はするんですが…)
もう少し雷蔵を表に出してくれたら、もっと早く手に取っていたのにと思いましたが、爺さんが表紙では、私のようなニッチな層にしか受けないと思い至りました。
内容は小学校に通う美晴が主に殺しを行い、雷蔵はそのサポートという位置づけでお話は展開します。
SS機構は、法の裁けない権力を持った悪人を、同じく法から外れたならず者を使って消す事を目的に作られた組織です。
雷蔵自身、過去に政治家の汚職を見逃し、金を受け取っていました。
そんな自分を殺し、孫の為、またその孫と同年代の美晴の事が気になり放っておけず、仕事を続ける事を決意します。
カッコいいお爺ちゃんが好きなら、お勧めです。
まとめ
表紙だけじゃ、内容なんて分からないもんだなぁと久々に感じた作品です。
私は書店でなんとなく気になった作品を購入する事が多いので、内容を知らなければ、この作品を手に取る事は無かったと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。