漫画完結作品

テンジュの国 第四巻 あらすじ・感想

投稿日:2019年6月16日 更新日:

ヤク
テンジュの国 4 KCデラックス

著:泉一聞
出版社:講談社

競馬祭に参加したカン・シバ達、祭りではカン・シバは早駆けに出場し、優勝してラティにマーモットをご馳走しようと頑張りますが、優勝を逃します。

落ち込むカン・シバですが、ラティはカン・シバが自分の為に頑張ってくれた事を知り、喜びを感じます。

広告

あらすじ

競馬祭でカン・シバとラティの想いはさらに深まった。

その競馬祭も終わり、天幕には祭で張り切り過ぎた人たちが、大勢来ていた。
ラティは、医師としてひたむきで優しく、皆に慕われるカン・シバを見て、自分が彼にふさわしいのか不安を感じる。

過去を思い返すと、ぞうきんを草色に染めようとして、茶色にしてしまったり、割と残念な子だった気がする。

カン・シバと患者の会話の中で、彼は皆が穏やかに暮らせる理想に近づきたいと口にした。

その言葉でラティは自分の理想は、彼に申し訳なく思いながら暮らす事では無いと思い、カン・シバの叔父、デキ・サンジェが羊の頭のスープを作ったというので、もらいに行くことにした。

スープを貰い鍋を抱え帰る道中、今は何もないけれど、理想の自分で彼の傍に居たいとラティは思った。

感想

羊の頭のスープは、美味しい所というのが頭の肉なので、丸のまま煮込まれた羊の頭が出てきて、少しギョッとしました。
しかし、よく考えれば魚も頬肉は美味しいし、良く動く部分は美味しい気がします。

大きさ的に身を解して食べるのかな等と考えてしまいました。

今回はあらすじで書いた話の他に、聖地巡礼、がけ崩れ、ヤクの転落死亡事故、沐浴と薬入れ、髪の話等が収録されています。

特に聖地巡礼については、五体投地(両肘、両膝、額を地面につけ祈る礼拝方法)をして進んでいくのですが、普通に歩いても遠く過酷な旅を、五体投地をしながら進むなんてと気が遠くなりました。

巡礼をする理由が、貧しいながらも、穏やかに幸せに暮らしていけている事に対する感謝と、来世も周囲の人たちと幸せに暮らしていきたいという願いからというのが、チベットにいかに仏教の教えが浸透しているかという事の現れの様に感じます。

広告

まとめ

この物語には基本、悪人は登場しません。
人々は自分の仕事に責任を持ち、他人を慈しみ協力する事を自然に行っている様に感じます。

物語的な誇張はあるのでしょうが、仏教が生活に深く浸透している事が理由ではあるのかなと思いました。

この作品はpixivコミックにて一部無料でお読みいただけます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはpixabayのEknbgによる画像です。
広告

-漫画完結作品
-, , , ,

関連記事

スワンボート

殺し屋やめたい! 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

殺し屋やめたい! 3 モーニングKC 作:外木寸 出版社:講談社 偽装が完璧すぎて、暗殺組織自身が身内である事に気付いていない暗殺者ローズ。 その真面目さと目立たなさで教会のトップ、イルデブランド大司 …

水蓮

水蜻蛉の庭(庭先塩梅 第1巻) 各話あらすじ・感想

水蜻蛉の庭 ビームコミックス著:須藤真澄出版社:エンターブレイン 須藤真澄さんの描く、庶民的な暮らしの中に不思議を織り込んだ日常系ファンタジー。庭先案内の続編第一弾。名前は変わりましたが、内容的には庭 …

床屋

ノー・ガンズ・ライフ 第五巻 あらすじ・感想

ノー・ガンズ・ライフ 5 ヤングジャンプコミックス 著:カラスマタスク 出版社:集英社 反拡張主義を掲げるスピッツベルゲンの実行部隊として、活動しているとされるメアリーの兄ヴィクター。 彼の真意を知る …

大根

いちげき 幕末一撃必殺隊 コミカライズ版 第三巻 あらすじ・感想

いちげき 3 SPコミックス漫画:松本次郎原作:永井義男出版社:リイド社 襲撃を受けた薩摩の御用盗指揮官、相良は藩士の海江田達を呼び寄せ襲撃者の正体を探らせます。それとは別に動いていた伊牟田も必殺隊が …

バイク

レディ&オールドマン 第八巻 あらすじ・感想

レディ&オールドマン 8 ヤングジャンプコミックス・ウルトラ 著:オノ・ナツメ 出版社:集英社 百年会う事の無かったロブとラス。 二人の再会に向けて、周囲の全てが動き出しました。 あらすじ ラスに近づ …

DMMコミックレンタル

広告
広告
田中
読んだ本の紹介等しています。
本を選ぶ際の一助になれば幸いです。