メタモルフォーゼの縁側 3
著:鶴谷香央理
出版社:角川書店
「私なんか」そう言っていたうららは、雪の言葉に背中を押され、漫画を描き始めます。
彼女との時間は楽しい。
しかし、雪の体を気遣ったうららは、雪と少し距離を取ります。
冒頭あらすじ
十一月のある日、目覚めた雪は日めくりカレンダーを捲り、何故今日はワクワクするのかを考えていた。
小豆を仕込み、ふと手にした漫画雑誌で、今日がその雑誌の発売日である事を思い出す。
寒さに震えつつ、書店に赴くがその店では欲しい雑誌は取り扱っていなかった。
今日は帰るかと、家の方に足を向けた雪だったが、思い直し電車で以前購入した書店まで出向く。
無事雑誌を手に入れ、笑みを浮かべながら帰路につく。
帰って作った小豆は焦って茹でた為、少し硬かった。
感想
あらすじで書いた話は、この巻の最初に収録されたお話です。
雪が書店に雑誌を買いに行くという、ただそれだけのエピソードです。
ただ、彼女が少し迷い、結局、遠くの書店まで足を延ばした気持ちは、とても良く分かります。
欲しい本(本でなくても)、は一日でも早く読みたいと思ってしまい、手近な書店に無い場合は、遠い大型店に行ってしまいます。
手に入った時の喜びと、新しい話を読む時のワクワクする気持ちはどれだけ歳を重ねても変わる事がないと思います。
まとめ
受験を口実に、雪と少し距離をとったうららでしたが、彼女と漫画の事を話したいという気持ちが勝り、また月一の会合を開くようになりました。
うららは五月の即売会で自分が本を作るので、売る側としてイベントに一緒に出ませんかと雪を誘います。
次巻では五月のイベント向けての、本づくりが描かれるのでしょうか。
いまからとても楽しみです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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