白暮のクロニクル 6 ビックコミックス
著:ゆうきまさみ
出版社:小学館
あかりが研修で訪れた光明苑で起きた豪雨による被害は、死者こそ出さなかったものの、施設に隠されていたある犯罪を暴きます。
その事は、週刊誌等に報道され、社会の批判を浴びてしまいます。
あらすじ
9月のある日、アパートで腹部を切り裂かれた、女性の遺体が発見される。
一方厚労省の夜間衛生管理課では、苦情の電話が鳴り響いていた。
電話対応を終え、休憩室に向かったあかりは、そこに居た久保園に苦情の多さを訴える。
原因は週刊誌の記事で、その雑誌は元々オキナガ行政には厳しかったが、今回の光明苑の事件がそれに拍車をかける事になったようだ。
久保園はあかりに、雑誌記者に情報を漏らさないよう注意し、その日は按察使文庫に行くよう指示をする。
あかりは実藤に預かった書類を渡し、按察使文庫の書庫で、薫子と魁が起きるのを待つ事にした。
書庫では死体袋ような寝袋で寝ていた男、谷名橋と出会う。
彼はフリーのライターで、主に殺人をテーマに扱っているそうだ。
起きてきた魁は、谷名橋とあかりも関わった事件について話している。
あかりの関わった一回目の殺人は対象者を確認し、やり易い場所と時間を選んでいる秩序型、二回目は行き当たりばったりの無秩序型と谷名橋は分析した。
魁は羊殺しは究極の秩序型ではないかと、谷名橋に問い掛ける。
だが谷名橋はよく分からないと答える。
彼の話では、自分の知る限り、連続殺人鬼は犯行を重ねる度、段々と雑になるし、必ずボロを出す。
70年ボロを出さず、犯行を続けるなんて考えられないと話す。
その話に割り込んだのは一人の女性だった。
感想
今回は年の瀬というセオリーを無視し起こった、羊殺しと同じ手口の犯罪のお話です。
谷名橋との会話で連続殺人鬼の犯行は、間隔が短くなっていく事を指摘され、自分が羊殺しのルールを信じて後手を踏んだのではと悩みます。
谷名橋の語る連続殺人鬼についての考察は、大変興味深かったです。
まとめ
今回はあかりが棗の孫であると、魁とあかり自身が知りました。
羊殺しの影が僅かに見える第6巻でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。