漫画完結作品

テンジュの国 第三巻 あらすじ・感想

投稿日:2019年5月23日 更新日:

馬
テンジュの国 3 KCデラックス

著:泉一聞
出版社:講談社

カン・シバはラティの優しさに、ラティはカン・シバの人を救うために一生懸命な所に魅かれているようです。

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あらすじ

銃を持った男をラティが口説いている。
彼の名はタシ。
彼は結婚しているが、チベットでは一妻多夫婚もあり、彼の妻は彼の兄の妻でもある。

ラティとカン・シバは女性が余ると少しずれた事を言っていた。
ラティはタシに子供が混乱しないか尋ねた。

この辺りでは、兄弟どちらの子であっても、家族として扱うため特に問題ないようだ。
この習慣は財が分散する事を防ぐ事と、団結を強める意味があるらしい。

話が一区切りついたので、カン・シバはタシに狩りに行くのか尋ねた。
タシは競馬祭の練習とそれに答える。

競馬祭は夏に行われ、村々から人が集まり、競馬、弓や銃の的当て歌や踊り等が催される。
タシは馬上で銃を撃つ的当ての練習をするようだ。

タシは崖下に行くというので、薬草採取の為カン・シバも同行する事にした。
道中、タシからラティに可愛いとか好きとか言葉にしているかカン・シバは問われた。

特に言っていないカン・シバは、何故と問い返す。
タシは結婚は家同士の事だから逃げる事は無いが、心が離れるとそれに答えた。

言葉を伝えろ、好きなんだろと言われ、カン・シバはラティの事を考えながら薬草を取った。
好きというのは家族が好きなのとは違うのか。
ラティは可愛いし、好きな事を話している時の、生き生きした様子は素敵だ。

カン・シバは、休憩に来たタシの言葉で、ラティに他にも夫がいたらと考え、とても嫌な気持ちになった。
タシとお茶を飲みながらその事を話すと、自分には独占欲はあまりないが、そう思える相手でよかったなと言われた。

彼女以外の相手が婚約者だったらと考え、カン・シバがモヤモヤしていると、タシは撃ってみるかとタシが銃を撃つ事を勧めてきた。

的に当たらなかったことに落ち込むカン・シバに、スッキリしただろとタシは言う。
彼は狙いをつける事に集中させる事で、カン・シバの頭をカラッポにしたかったのだ。

あとは伝えるだけだと言うタシに、どうやってとカン・シバは尋ねたが、思っている事を言うだけだと彼は答えた。
タシはとても自然に、ラティを称える言葉を口にしていた。
あんな事は自分には出来そうもない。

家に帰り、犬のセンゲ相手に練習していると、ラティがおかえりなさいませと声を掛けてきた。
それにただいまと返し、仕事に戻ろうとする彼女の背中を見ていると、タシの言葉が頭によぎった。

“ちゃんと捕まえておかないと離れちまうぞ”

カン・シバは咄嗟にラティの手をとり、僕の傍に居て下さいと口にしていた。

顔を真っ赤にするカン・シバに、ラティは「はい」と頬を染めながら答えた。

感想

カン・シバは好きという感情が分からず悩んでいましたが、咄嗟に傍に居て欲しいという言葉が出るという事は、ラティじゃないと駄目になっていると感じました。

人の笑顔と薬草の事しか考えていなかったカン・シバに、ラティの事が加わった気がします。

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まとめ

今回はあらすじで書いた話の他に、行商人の話、そして競馬祭の話が収録されています。
競馬祭では馬のレースの他、馬に乗って弓や銃を撃ち、的を狙う流鏑馬の様な競技等が描かれています。

この作品はpixivコミックにて一部無料でお読みいただけます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはpixabayのEknbgによる画像です。
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