座敷娘と料理人 2 ガンガンコミックスONLINE
著:佐保里
出版社:スクエアエニックス
座敷神の姫様への願い事が決まらない多緒(たお)は、バイトの依頼主である草薙に頼みしばらく屋敷に住ませてもらう事にしました。
姫様の友人だという稲荷神社の神使の金華(きんか)との出会いや、この屋敷の過去を見たりしながら彼女との穏やかな生活を送っていました。
あらすじ
夏のある日スマートフォンが見当たらなくなった多緒は、カラスの仕業と考えパソコンでスマートフォンの場所を捜索する。
パソコンが示した場所は稲荷神社のある山だった。
金華に気に入られていない多緒は気乗りしないものの焼き鳥を手土産に稲荷神社を訪れた。
焼き鳥の効果は大きかったようで金華は頼みを引き受けてくれた。
屋敷に戻った多緒は姫様とアイスを食べながら、金華が会いたがっていた事を彼女に伝えた。
その後、多緒が台所で食事の用意をしていると裏庭から何やら物音がする。
不審に思い覗いてみると空き缶に首を突っ込んで取れなくなった子狐がヨタヨタと歩いていた。
子狐の缶を外してやり逃がしてやった多緒に、姫様は電話を盗んだのは子狐だから捕まえて話せば返してくれるのではと言う。
唐揚げで釣って話を聞いてみると悪戯がバレて金華にこっぴどく叱られたようだ。
子狐を連れて稲荷神社を訪れると子狐を見つけた金華が彼の襟首を捕まえた。
子狐は金華の弟で小鐘(こがね)という名前らしい。
悪戯を叱ろうとする金華に姫様は金華も昔は屋敷の卵を盗みに来ていたじゃろうと話し小鐘を許すよう彼女に言った。
金華からスマートフォンを返してもらった多緒だったが、詫びのつもりなのか毎日野菜が置いていかれるようになった。
一度もういいと言ったのだが小鐘は分かっていないようで野菜は置かれ続けている。
多緒は昔、友人のゲームを壊した事があり友人は許してくれたが詫びのつもりで彼の使い走りみたいな事をしたことがある。
しかし、その友人にはうざいと言われ結局疎遠になってしまった。
罪悪感から他人に尽くす事はやる方もされる方もあまり気分の良いものでは無いと姫様は言った。
多緒は、許すと言った友人の言葉を踏みにじり自分から対等な関係を崩してしまったのだ。
その事に後悔のあった多緒は、小鐘に野菜のお礼だとつくねの串を渡しお詫びの野菜はもういらない事を伝えた。
別の日、縁側で姫様とアイスを食べていると小鐘がまた何か持って来た。
分かって無かったのかと思った多緒だったが小鐘が持って来たのはひまわりだった。
きれいだったから持って来たそうだ。
笑顔を見せて尻尾を振る小鐘に多緒は愛おしさが溢れた。
感想
今回は子狐の小鐘の話の他に、過去に飛んで屋敷の持ち主である草薙の母親、美夜子(みやこ)の体に間借りする形で入ってしまった話と、クリスマスのたこ焼きパーティーのお話が収録されています。
初めに屋敷に着た頃が冬だったので一年近くが過ぎたということでしょうか。
緩やかな生活の様子は読んでいて癒されます。
まとめ
たこ焼きを買う事は滅多にないので、たこ焼きパーティーの話では久しぶりに食べたくなりました。
小鐘は人の時も可愛いですが狐の姿の方が私は好きです。
この作品はこちらで一部無料で読む事が可能です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。