空挺ドラゴンズ 6 アフタヌーンKC
著:桑原太矩
出版社:講談社
空を泳ぐ龍を求め、旅をしながら龍を狩る「龍(おろち)捕り」たちのお話です。
ミカの昔の仲間。クジョーに出会ったタキタ達は昔のミカの事が知りたいと、クジョーに話を聞くことにしました。
第30話 嵐からの脱出 あらすじ1
洋上で超局地的に発生する低気圧の渦、通称「クラーケン」と呼ばれる嵐に捕まったクジョーとミカの二人は、何とか逃げようとノラゴス号を走らせる。
嵐による揺れで意識を失ったクジョーに変わり、ミカが操縦を引き継いだ。
彼は嵐に逆らわず飛んでいる一匹の龍の後を追って、クラーケンの中に突っ込んだ。
雲を抜け無風状態の低気圧中心で見た物は、巨大な龍だった。
取り敢えずは助かったが、低気圧から抜け出さなければ意味はない。
意識の戻ったクジョーは、船を低気圧内部の上昇気流に乗せ、最上部からの脱出を図った。
問題は上に陣取っている、巨大な龍に見つからず抜け出せるかどうかだ。
船を操り、巨大龍の上に出た二人が見た物は、触手を伸ばし低気圧に入って来た龍を捕食する巨大龍の姿だった。
クラーケンという低気圧は、この巨大龍の巣だったのだ。
雲は龍を呼び寄せる。
内部に引き寄せられた龍はすべてこの巨大龍に食われていたのだ。
ノラゴス号にも触手が迫り、二人の奮闘空しく、船は龍の口へと運ばれる。
口の中には、かつて龍捕りだった者の姿もあった。
クジョーはその姿に恐怖を覚える。
そんなクジョーを他所に、ミカは笑みを浮かべ船を飛び出した。
触手を切り裂き船を解放し、迫る触手の上を渡って、ノゴラス号と同じく捕まっていた、先ほど道案内してくれた龍に飛び乗った。
ミカは龍を絡めとっていた触手を切り、捕らわれていた龍を解き放った。
クジョーは笑いながらそれを行うミカに、理解できない物を感じる。
ミカは乗っていた龍を操り、ノゴラス号に帰還した。
低気圧を逃れ、何とか命拾いした船の上で、ミカはクジョーに触手を見せ、こいつで昼飯にしようと告げた。
感想
今回はミカの師匠であるクジョーの話です。
彼は自分が仕留めそこなった龍を仕留めようと、ミカに一緒にノラゴス号に乗ってくれと頼みます。
片足というハンデを義足で補い、龍に挑むクジョーの姿は勇ましく、雲間から刺す光のなか、龍に銛を突き立て膝をついているシーンはとても美しく感じました。
まとめ
この物語に登場する料理は、龍という架空の食材で作られているので、味は何かに置き換えて想像するしかないのですが、今回のクラーケンの触手のカルパッチョは、蛸のカルパッチョに近いのかなと思いました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。