猫が西向きゃ 1 アフタヌーンKC
著:漆原友紀
出版社:講談社
蟲師の漆原友紀さんの描くお仕事活劇。
フローと呼ばれる空間の揺らぎによっておこる、様々な現象に対処する業者「フロー業者」日々を描いた作品です。
あらすじ
三十五歳の近藤智万(チマ)は仕事帰り、フローと呼ばれる空間の浮動化現象に遭い、十二歳まで若返ってしまう。
会社はフロー証明を受理してくれたが、会社に居づらくなった智万は仕事を辞め、市役所に紹介されたフロー処理業者「広田フロー」でバイトを始めた。
広田フローには、やる気のなさそうな男ヒロタと、フローを感知出来る猫(猫はフローが好きなので、関わった人も分かる)のしゃちょうがいた。
面接に来たつもりだった智万だが、なし崩し的にヒロタに連れられ、フロー処理をする事になるのだった。
感想
フローが起こす現象は様々で、智万のように若返る場合もあれば、空間が変化し、三叉路が七叉路になったり、はたまた真夏なのにそこだけ春になり、桜が咲いていたりと千差万別です。
また、現象の現れている時間もフローによって違い、すぐ解消されるものもあれば、長時間戻らないものも存在します。
ヒロタたちも全てに対処出来る訳ではなく、時間による解決を待つしかない場合も多々あります。
描かれる街並みがどこか懐かしく、ノスタルジックな気持ちにさせます。
まとめ
蟲師とは違い、フローは霧のような空間の揺らぎとして描かれています。
蟲は人や動物とは違った、別の線上にある生物として描かれていましたが、フローはより自然現象に近いもののように読んでいて思いました。
見た目は小学生のしっかり者の智万、めんどくさがりのヒロタ、自由気ままなしゃちょう、二人と一匹の少し妙なお仕事の話です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。