メタモルフォーゼの縁側 2
著:鶴谷香央理
出版社:角川書店
一冊のBL漫画を切っ掛けに知り合った雪とうらら。
引っ込み思案なうららですが、好きなものについて話す時間はとても楽しく、気付けば漫画を貸す仲になっていました。
うららは漫画の作者コメダが、東京の同人誌即売会に参加すると知り、雪を誘って即売会の会場を訪れます。
冒頭あらすじ
即売会で列に並んだ二人だったが、膝の力が抜けた雪はベンチで少し休む事にした。
雪は心配するうららを、自分の分もお願いと送り出した。
初めての即売会に緊張するうららが売り場に着くと、配送トラブルで新刊の販売は十二時からだった。
他の本を買おうとするが、成人向けだった為、17歳のうららは購入できず、仕方なく売り場を後にする。
一方、休憩をとった雪はうららを探し、会場を歩いていた。
物怖じしない雪は、気になった本を購入しながら売り子に話しかけうららを探す。
携帯を充電したうららからの電話で、二人は落ち合えたが気後れしたうららは、少しつかれたと項垂れる。
そんなうららに雪は先に行って並んでおくと告げる。
地図を見る雪の様子と、ちょっと持っててと手渡された同人誌を見て、うららは気持ちが軽くなり、一緒に行きますと二人で列にならんだ。
うららは作者のコメダに握手をしてもらい、本も手に入れることが出来た。
刊行ペースを上げて欲しいと要望する雪をうららは止め、無事本を手に入れる事が出来た二人は、本を抱え嬉しそうに笑った。
感想
世代間のギャップを描きつつも、素直でおおらかな雪を見ていると暖かい気持ちになります。
気にしすぎで引っ込み思案なうららが、彼女とは自然に話せるのは、意外と押しの強い雪の性格もあると思いますが、ゆったりとした雪の雰囲気が大きいと思います。
まとめ
今回、雪の言葉でうららは漫画を描き始めました。
まだ好きな作品のキャラクターをノートに描くだけですが、いつか彼女が作品をかき上げ、それを雪が読むという事になったら素敵だなと思いました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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