平和の国の島崎へ 2 モーニングKC
原作:濱田轟天
作画:瀬下猛
出版社:講談社
国際テロ組織、LELにより戦闘工作員として育てられた島崎真悟(しんご)は組織を脱出。
現在は故郷である日本で同じ境遇の仲間と共にシェアハウスで暮らし、穏やかな生活を始めていた。
しかし、彼に刻み込まれた戦いの記憶は消える事はなく……。
登場人物
鳥海高志(とりうみ たかし)
島崎のバイト先の喫茶店の息子
茶髪顎鬚の青年。
家から金を持ち出し行方をくらませていたが、知人と新たな事業を立ち上げる予定だと実家である喫茶店を訪れた。
南部(なんぶ)
詐欺グループのリーダー
黒髪糸目の男。
高志の実家の喫茶店の土地を目当てに、高志を騙し詐欺を仕掛ける。
たまきち
島崎たちのシェアハウスで買う事になった犬
多分フレンチブルドッグ。
殺気の抜けない島崎がメインで世話をする事になる。
島崎はたまきちを通じて、LELの始末屋「対人地雷」の男と再会することになり……。
対人地雷の妻
黒髪ロングの女性
彼女もLELの訓練を受けているようで、暗殺用の22口径のサプレッサー付きの拳銃を使い島崎を攻撃した。
男との間に娘が一人いるが、娘は両親がLELの人間である事には気付いていないようだ。
あらすじ
バイト先の喫茶店の店長で、漫画家のアシスタントの先輩であるアキラの父と買い出しに出かけた島崎。
店長は行きつけの八百屋などを案内しながら、不意にどれぐらい日本を離れていたのか島崎に聞いた。
島崎の答えは人生の大半。
そんな島崎の答えにあたふたしつつ、子供のころは日本にいたんだろうと島崎を駄菓子屋へと連れてゆく。
その駄菓子屋は昔ながらの商品を今もまだ置いている店だった。
島崎が子供のころのお菓子もあるだろうし、懐かしいだろう。
店長はそう考え、島崎を店に案内したのだが、その店の商品の一つ。
小ぶりなドーナツの袋詰めを目にした島崎の脳裏には、ハイジャックされた時の記憶、母親の死の場面がよみがえっていた。
感想
今回は冒頭、店長との買い出しと母親の死の記憶から始まり、鳥海家の長男、高志と詐欺グループ、たまきちとLELの始末屋「対人地雷」との再戦などが描かれました。
今回はその中でも詐欺グループに拉致監禁された高志を救う島崎の姿が印象に残りました。
作中、島崎は対人地雷の男に対して、現在の生活を続けるため、殺人はしたくないと吐露します。
しかし、高志を助けるために島崎が取った手段は詐欺グループアジトへの潜入からのせん滅(命は奪っていない)というもの。
戦いから遠ざかろうとする島崎ですが、問題の解決手段や選択は兵士のそれでした。
戦場で生きてきて、自分を構成する一部となっている戦う力。
やがて戦場に復帰する島崎は、日本での生活の中で何かが変わるのだろうか。
戦場に再び立った時、彼の中で何かが変わっていればいいな。
エピソードを読んでいて、そんな事を思いました。
まとめ
島崎の抹殺を夫婦二人で狙う対人地雷の男とその妻。
執拗な二人を島崎は振り切れるのか。
続きが楽しみです。
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