焼いてるふたり 10 モーニングKC
著:ハナツカシオリ
出版社:講談社
フリーのデザイナーとして、商工会の仕事を引き受けている千尋(ちひろ)。
その商工会の三人から千尋の仕事のサポートにと一人の青年が紹介される。
その美青年、望月(もちづき)はプログラマーだというのだが……。
登場人物
望月(もちづき)
東京でプログラマーとして働いていた青年
黒髪の美青年。
プログラミングのほか画像編集もこなせる。
その有能さが災いしてか、前職では働きすぎていた模様。
あらすじ
商工会に紹介された青年、望月。
商工会のおじさん達は、彼がパソコンを使って何かやっているとの情報だけで千尋に望月を紹介したようだ。
望月の本業はプログラマーらしく、以前は東京のゲーム会社で働いていたようだが、現在は仕事を辞め浜松に戻ってきたらしい。
今回の仕事は商店街のお祭りの諸々。
着ぐるみに入ってくれる人を探している他、今年は出店の他にステージを作ってアーティストを呼ぶなど、イベントが多くデザインまわりの手が足りていない状態だった。
そんなわけで、画像編集も出来るという望月に千尋は早速仕事を頼んだ。
後日、望月が送ってきたものは千尋も大満足の仕上がりだった。
リモートで話した望月も、人から頼りにされるのが嬉しいと言っていた。
しかし、そのリモート通話の後、望月と連絡が取れなくなり……。
感想
今回は冒頭、東京で勤務時間的にかなりブラックな会社で働いていた様子の望月のエピソードから始まり、健太の寝ぐせと千尋の性癖、海でBBQ、家庭菜園でパクチー栽培とエスニック、台風と千尋の苦手なもの、繁忙期とワンパンガーリックステーキライス、健太の誕生日パーティーなどが描かれました。
その中でも今回はプログラマーの望月のエピソードが印象に残りました。
望月は東京で小さなゲーム開発会社の社員として働いていました。
給料はよかったようですが、拘束時間が長くお金を使う暇はなく、数少ない友人とも疎遠になっていったようです。
そんな生活を続けるうち、望月は自分の存在意義を考えるようになり……。
人は働くために生まれてきたのではなく、幸せになるために生まれてきたはずです。
働きお金を稼ぎ、そのお金を使って幸せになる事。
望月はそれが逆転し、働く事、働かされる事が一番になっていたんじゃないでしょうか。
生きるために金が必要なんであって、誰も金のために生きちゃいねぇだろ。
そんな大好きな映画のセリフを思い出しました。
まとめ
次巻では、健太に頼り切りな事を自覚した千尋が、そこから抜け出すために色々やるようです。
こたつの一件でズボラな一面もある事が分かった千尋。
彼女が上手く依存から抜け出せるのか。
次巻も読むのが楽しみです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。