片田舎のおっさん、剣聖になる ~ただの田舎剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ コミカライズ版 第三巻 ヤングチャンピオン・コミックス
原作:佐賀埼しげる・鍋島テツヒロ(SQEXノベル/スクウェア・エニックス刊)
漫画:乍藤和樹
出版社:秋田書店
新人冒険者ポルタ達に同行しダンジョンへと出向いたベリル。
そこで特別討伐指定グリフォン、異形の灰陽(ゼノ・グレイブル)と遭遇したベリルは負傷したポルタを弟子の一人であり、ブラックランクの冒険者スレナに任せ、自分はゼノ・グレイブルの足止めを買ってでた。
ベリルはゼノが放つ炎により剣を溶かされながらも、両目を抉り視力を奪った。
しかし、ゼノはそれに怯む事無くベリルを抑え込み……。
登場人物
バルデス・ガルプ
鍛冶師、ベリルの弟子
もみあげ髭の巨漢。
剣を作るなら剣士を知りたいとベリルの下で剣の修行をした。
涙もろくお人好し。
相手の手を握る事でその者の力量や癖を見抜ける。
ミュイ・フレイヤ
街でスリを行っていた釣り目の少女
死んだ姉の復活のため、宵闇の魔手と呼ばれる盗賊団に協力し、犯罪に手を染めていた。
魔力を持っているが、宵闇の魔法使いを捕まえ奴隷にするという言葉を信じ、魔法の力は隠していた。
宵闇
盗賊団「宵闇の魔手」の頭領
黒髪ドレッドで髭の男。
あらゆる魔術を無効化する魔装具「魔喰らいの皮衣」のほか、多数の魔装具を所持し、その力で戦う。
あらすじ
押さえ込まれたベリルにゼノはブレスを吐き掛けようと口を開いた。
絶体絶命の瞬間、駆け付けたスレナは腰の双剣を投げ渡す。
再生能力を持つ不死の竜の牙で作られたそれを用い、ベリルはゼノの左前足を切り飛ばした。
体から吹き出す炎でその身を守っていたゼノだが、戦いによる疲労からか、首と右前足、両翼以外なら刃が通る。
ベリルは弟子のスレナと共闘しゼノに斬撃を浴びせた。
ゼノはたまらず空へと逃れ、付近一帯を焼き払おうと大口を開け、炎を貯めた。
そんなゼノに向かってベリルは不死の竜の剣を投擲。
空中でそれを受け取ったスレナは飛んだ勢いのまま、ゼノの潰れた左目に双剣を突き入れた。
感想
今回は特別討伐指定グリフォン、異形の灰陽(ゼノ・グレイブル)との戦いから始まり、騎士団所属のベリルの弟子、クルニの悩み、鍛冶屋のバルデルとゼノ・グレイブルのかぎ爪の剣、スリのミュイと宵闇の魔手などが描かれました。
その中でも今回はモンスターの能力を宿す武器のお話が興味深かったです。
強力なネームドモンスターは死してなお、その亡骸に力を宿しており、その素材を使えば、スレナの持つ双剣のように自己修復するなど特殊な力を秘めた武器が作れるようです。
今回、ベリルとスレナが共闘し倒したゼノ・グレイブル。
強力な炎の力を持ったグリフォンだったゼノのかぎ爪。
それを素材にすれば、いわゆる炎の魔剣が出来るんじゃないでしょうか。
鉄の剣を一瞬で溶かしたゼノの炎。
それプラス無双の剣聖おじさん。
剣を手にした時、ベリルがどうなるのか。
今から楽しみです。
まとめ
この巻の終盤、ベリルと魔法師団師団長ルーシーは、ミュイを騙していた宵闇の魔手のアジトに殴り込みを掛けました。
魔装具で武装した盗賊団のボス宵闇。
彼がベリルも認める最高の魔術師であるルーシーにどう料理されるのか。
次巻も読むのが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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