ゴールデン・ガイ 8 ニチブンコミックス
著:渡辺潤
出版社:日本文芸社
神奈川を支配する唐獅子会(からじしかい)の傘下である釜利谷組(かまりやぐみ)の大石(おおいし)に拉致された健人(けんと)。
その一件に乗じて、亀鶴一家が送り込んだヒットマンにより釜利谷組の構成員、柿本(かきもと)が死亡。
家族を殺された釜利谷は激怒し、組員を引き連れ凱(がい)の下に乗り込み銃を乱射。
場は乱戦の様相を見せるが銃を拾った凱の妻、満里奈(まりな)の制止により、なんとか収まった。
その後、満身創痍となった凱達は闇医者、青山(あおやま)の病院へと入院することとなった。
そんなことがあった後、唐獅子会との戦争を望む亀鶴一家の会長茜は、唐獅子会総裁、日下田(ひげた)と面会。
暗に柿本殺害を匂わせ、二つの組織は対立の度合いを深め……。
登場人物
新井戸淳(あらいど あつし)
亀鶴一家、二代目来輝会組員
左の額に傷のある男。
来輝会会長、坂(ばん)の命令で唐獅子会幹部を狙う。
マカロフ兄弟と名乗るヒットマンの弟分。
片渕優作(かたぶち ゆうさく)
亀鶴一家、二代目来輝会組員
刈り上げリーゼントの男。
来輝会会長、坂(ばん)の命令で唐獅子会幹部を狙う。
マカロフ兄弟と名乗るヒットマンの兄貴分。
あらすじ
健人が釜利谷組の組員、森蔭映太郎(もりかげ えいたろう)を殴り、意識不明にした事が発端で始まった凱達と釜利谷組との諍い。
その諍いは満里奈の銃を使った説得により、何とか収まった。
そんな風にやり合った事で、当初、敵対的だった釜利谷は凱を認め、組員、柿本の死は亀鶴一家会長、茜の指示によるものだと確信に変わっていった。
ただ、釜利谷がそう感じていても、亀鶴一家が手を下したという証拠は何一つなく、このまま報復行動に出ればそれこそ亀鶴一家が望む、唐獅子会との全面戦争に突入してしまう。
何が起きるかわからない、そんな不安定な状況に対応するため、釜利谷は凱と五分の兄弟になる事を望み、それに付随して凱は新たな組を立ち上げる事となった。
組の名は凱組(かちどきぐみ)。
凱はその新たな組と共に、巨大な力を手に入れた茜と戦う事になる。
感想
今回は釜利谷と和解し、新な組を立ち上げた凱達のエピソードから始まり、襲撃された映太郎、死を覚悟し鉄砲玉となった映太郎と亀鶴一家幹部、神川の死、凱、茜の抹殺を宣言、坂の部下、マカロフ兄弟による唐獅子会本部襲撃、釜利谷の唐獅子会脱退、マカロフ兄弟による唐獅子会幹部殺害、マカロフ兄弟VS凱と釜利谷などが描かれました。
今回は二代目来輝会組員、ヒットマン、マカロフ兄弟が異常に活躍する巻でした。
唐獅子会幹部の油断もあったのでしょうが、二人は次々と唐獅子会の親分衆を殺害。
その手を凱と釜利谷へも伸ばします。
本部襲撃のほか、有力人物を殺害された唐獅子会。
凱は巨大組織同士の全面戦争を回避するため、亀鶴一家のボス、茜の命を奪う事を宣言しました。
ただ、凱たちは兄弟分となった釜利谷達を含めても、10人に満たない人数。
多くの組員を抱える茜にどう立ち向かうのか。
また、幹部を殺された唐獅子会の対応は。
激しさを増す抗争の中、物語がどこへ向かうのか、次巻も読むのが楽しみです。
まとめ
この巻では、作中、凱は幼いころ先代組長、大仏(おさらぎ)に三浦市に連れて来られた事を思い出します。
抗争の全ての元凶である埋蔵金。
その埋蔵金は三浦市に隠されているのか。
その黄金の行方も気になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こちらの作品は日本文芸社の公式サイトから第一話が無料で閲覧いただけます。
作者の渡辺潤さんのTwitterはこちら。