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親に売られた私の幸せな家族 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:

お茶
親に売られた私の幸せな家族 2 ガンガンコミックスONLINE

著:鉢谷くじら
出版社:スクエアエニックス

実業家で奴隷収集家であり、加虐性愛者と噂のあるウィリアム・オルドリッジに買われた少女、ソフィア。
ウィリアムが噂通りの人物でも決して負けない。
そう気を張ったソフィアだったが、オルドリッジ家の屋敷での日々はソフィアがこれまで体験した事のない、優しさと暖かさに満ち溢れていた。

そんな日々の中、休みをもらい街に出たソフィアはオルドリッジ家へ街の住人が抱く忌避感に触れた。

屋敷の使用人、アイザックからオルドリッジ家が代々行ってきた葬儀屋としての仕事、そしてその裏で行っていた奴隷を処分し、住民の眠る墓に埋めるの裏稼業をしていたと聞いたソフィアは、ウィリアムはそんな事には関わっておらず、逆に奴隷を救っていると憤る。

しかしアイザックは仮に自分たちが事実を伝えても、罰を恐れているか洗脳されているのだと思われ、住人達は信じないだろうと話し、彼女に学校に行き客観的にオルドリッジは変わったのだと見せてやろうとソフィアに提案。

その提案を受け入れたソフィアは貴族も通う上級学校、ウェストベリー・カレッジに入学するため、試験を受ける事となった。

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登場人物

モニカ・フレデリカ・ド・ディオニス
金髪ゆるふわロングの上級貴族の令嬢
貴族の誇りからか、他の生徒が気にするオルドリッジについても特に反応せず、普通にソフィアと挨拶を交わした。
制服の仕立てでウェストベリーの制服を着た彼女の姿を見たソフィアは、見た目で絡まれないよう使用人のシェリーに髪の事を頼んだ。

ロザリア・ホップベル
中流貴族ロザリア家の娘
ショートツインテールの少女。
相手が誰であっても思っている事を真っすぐ伝える、明るく人懐っこい女の子。
オルドリッジの噂については詳しく知らないようだが、仮に知っていたとしても恐らく彼女はソフィアに声を掛けたと思われる。
ウェストベリー・カレッジの寮で生活しており、モニカとは同室。

ミーリア
ウェストベリー・カレッジの生徒の一人
貴族の娘らしく、オルドリッジ家の人間であるソフィアに陰湿に絡む。

マクルール・ルーベス
ソフィアのクラスの級長候補
上流貴族の子息らしいが、級友たちからはモニカのように慕われているわけではなく、フランクな関係のようだ。

あらすじ

上級学校に入学するには、初等学校の卒業、もしくは卒業程度を認定する試験に合格する必要がある。

15歳のソフィアは必然的に試験に合格し、入学資格を得る必要がある。
元教師だったアイザックを中心に、ソフィアの受験勉強が始まった。

学校に通い、オルドリッジの現当主は昔のオルドリッジとは違うのだ。
その事を客観的に証明するため、アイザックの提案でソフィアは上級学校への入学を希望した訳だが、ソフィアが評価を変えようとしている当人、ウィリアムはソフィアの話を聞いて微妙な顔を見せた。

その顔が気になったソフィアは、もしかしたらウィリアムは自分が学校に通うのに反対なのではと考える。
教師役のアイザックにその事を尋ねるも、本人に真意を聞いてみるのはどうかと返される。

どう聞けばいいかわからない。
そう言ったソフィアに、アイザックは勉強により世界を知る事は自分を強くすること。
人を知る事はその人との縁を強くすることだと語り、今回は一人で頑張れと爽やかな笑みを見せた。

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感想

今回は上級学校へ入学するための試験勉強のシーンから始まり、ウィリアムが家族を失った経緯、オルドリッジ家が行ってきた非道な行い、自分を許せないウィリアムとそんなウィリアムに自分を救ってみせろと啖呵を切るソフィア、掃除係のシャーリーとソフィアとお茶、名門校ウェストベリー・カレッジとモニカ、ロズとの出会い、級長になるためモニカとポーカーで勝負等が描かれました。

その中でも今回はシャーリーとお茶のエピソードが印象に残りました。

シャーリーは黒と青の右目を持ち、不幸を呼ぶ悪魔の目の持ち主として、村人から疎まれ修道院に入れられた過去がありました。
全ての悪い事の原因にされ、虐待を受けていたシャーリー。

そんな彼女はウィリアムに救われ手に入れた現在の暮らしに満足しており、目への偏見や差別を払拭すべく行動する気はなく、一番の大事は明日飲むお茶のようでした。

その一方でソフィアと仲良くなりたいとも思っていましたが、彼女のどんどん前に進む強さに引け目を感じていたりもします。

そんなシャーリーはソフィアが試験に向け必死で勉強する傍ら、彼女にいつも温かいお茶を淹れてあげていました。
それはシャーリーにとって、特別な事ではなかったのでしょうが、試験が近づき緊張するソフィアの心を落ち着けたのはシャーリーの淹れたお茶でした。

「ありがとうございます、ましたっ」

お茶の事でお礼を言ったソフィアの言葉で、シャーリーは頬を染め、キュッと唇を噛みしめます。

自分がした何でもない事が誰かの救いとなり、感謝される。
オルドリッジ家に来るまでは周囲に悪意しかなかっただろうシャーリー。
彼女にとってソフィアの純粋な感謝は、今までに向けられた事のないものだったのだろうな。

エピソードを読んでいてそんな事を思いました。

まとめ

この巻の終盤、ソフィアは学校での評判を高めるため、級長に立候補し級長候補であるモニカとポーカーで対決する事となりました。
ウィリアムとアイザックの協力で立てたソフィアの策とは。
次巻の展開も楽しみです。

この作品はガンガンONLINEにて第一話が試し読みいただけます。
作者の鉢谷くじらさんのTwitterアカウントはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはpixabayのdungthuyvunguyeによる画像です。
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