生き残った6人によると 3 ハルタコミックス
作:山本和音
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン
モールに閉じ込められた夫の木内誠(きうち まこと)を探しにやって来た、彼の妻、木内海(きうち うみ)とその弟、八木渚(やぎ なぎさ)。
海はモールに立てこもっていた平坂(ひらさか)達から、誠が車で脱出を図り死んだと聞き激高、持病もあり心労から倒れてしまう。
フリーターの入江は、誠と菜食主義者の濱村雫(はまむら しずく)が口論していた事を思い出し彼女を怪しみ、入江の話を聞いたYouTuberのビーストは再生回数が上がると興奮した。
登場人物
ゾンビ化したペット達
ペット棟にいた犬がゾンビ化したもの。
普段は一階を拠点にしているが、足音を聞きつけ群れを成し襲い掛かってくる。
キーノ君
ショッピングモール「キノ幕張」のマスコットキャラクターのキーノ君の着ぐるみを着たゾンビ。
着ぐるみを着込んでいる為か、非常に防御力が高い。
あらすじ
雫に気のあったれんれんは死に、彼女にアプローチを掛けている平坂は梨々が助けなければ危なかった。
雫は死神的な魔性の女なのでは?
そんな入江の考察にテンションの上がったビーストは、雫についての考察を撮影し始める。
彼女の推理は雫はもう感染しているという物。
入江は襲われた事が無い事を理由に、人間だと反論するがビーストは菜食主義だから肉である人は襲わないと返した。
代わりに感染者を操り、自分達を襲わせている。
そんなビーストの推理に入江は感染者の見た目、内出血で全身がドス赤くなる事を指摘しゾンビ説を否定する。
だがビーストはそれはオーガニック食品を食べているからだと説明した。
その後もビーストは自身の菜食ゾンビ説を展開するが、彼女の後ろで話を聞いていた雫が「ただの不倫じゃい」とゾンビ説を否定した。
結論から言えば、雫は誠と不倫しており、あの時、家族の下へ行くと言った誠と口論になり、何か変わるかと頬にキスをした。
しかし、状況は変わる事は無く、誠は雫を置いて自分の車での脱出を図りゾンビに襲われる事になった。
走り去る彼を見て笑ったのは、余りにも一瞬で全てが無くなったからだった。
れんれんと平坂の事も、二人が勝手に雫に惚れて体を張っただけ。
ごめんね。大した話じゃなくて。
そう言った雫にビーストはそれはそれで大した話だと声を上げた。
感想
今回は雫と誠の関係から始まり、持病のある海の為、渚と彼が気になっている梨々、そしてビーストが薬を取りに行くのと並行して、誠と不倫関係にあった雫がトラブルを避ける為、誠の妻、海を籠絡する様子が描かれました。
梨々はモールに籠ってすぐに東大生の正太郎に裏切られた事と、現在の状況を鑑み、恋愛している場合じゃないと自分に言い聞かせていました。
しかし、嘘のない好青年である渚にドンドン魅かれている様でした。
一方、雫は海を口説き恋人関係に……。
ビーストは入江と良い感じだし、気付けば、一人なのは平坂のみという状況。
……頑張れ平坂。
まとめ
今回のラスト、梨々の父親だろう総理大臣が登場しました。
彼は梨々を救う気があるのか。それとも……。
次巻も楽しみです。
この作品はComicWalkerにて第一話が無料でお読み頂けます。
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お読みいただき、ありがとうございました。