スキップとローファー 8 アフタヌーンKC
著:高松美咲
出版社:講談社
他人を気遣い和を乱さないようにする志摩(しま)のスタンス。
「わ、私は志摩くんのそういうとこ好きだ なー……」
ごまかしつつ伝えた美津未(みつみ)の言葉への志摩の答えは
「じゃあ、付き合ってみる」
だった。
そうして付き合い始めた二人だったが、そこには温度差があり……。
登場人物
及川賢彰(おいかわ けんしょう)
生徒会総務
黒髪たれ目の二年男子。
水森綾音(みずもり あやね)
生徒会広報
おさげの一年女子。
小暮葉次(こぐれ ようじ)
生徒会書記
クールな印象の一年男子。
あらすじ
仮に別れたとしても大事な友達でいたい。
だから試しに付き合ってみる。
そんな志摩の提案で付き合い始めた美津未と志摩。
しかしいざ付き合い始めると、浮かれる美津未とは違い志摩は違和感を感じていた。
美津未の事は人として好きだし、尊敬もしている。
だが、志摩自身は美津未が志摩に対し抱いている想いとは違う意味で彼女の事を好きと感じていて……。
そんな言葉に出来ない感情を親友のクリスに相談するが、お前がわからないものを俺が分かるか、自分でよく考えろと切れ気味に諭された。
子役時代、志摩は母親の言葉に逆らえず、自分を押し殺していた。
その後も自分の容姿に魅かれ集まる人々の期待に応え、波風を立てないように他者に合わせて生きてきた。
そんな志摩の態度は結果的に美津未を傷つける事になり……。
感想
今回はお試しで付き合い始めた美津未と志摩、二人の間の温度差、それにより噴き出た美津未の不満、和解といいわけ、生徒会長選対抗馬、氏家(うじいえ)と美津未、友達に戻った二人、虹と日常などが描かれました。
その中でも今回は、美津未に対する自分の気持ちについて悩む志摩が印象に残りました。
志摩はあらすじに書いたように子役時代は母の言葉に逆らえず、その後は人の和を乱さないように求められる自分を演じていました。
彼はそうやって、誰も傷つけず、自分も傷つかないように生きてきたようでした。
ただ、そんな生き方をしてきた志摩は、自分の意志、自分がどうしたいのか、本当はどう思っているのかを自分自身で感じる事が苦手になっていたようです。
そんな志摩の気持ちと、自分の好きという想いとのギャップを感じた美津未は、彼に友達に戻ろうと提案し……。
感情を押し殺し誰とでもフランクに接する志摩。
それとは逆に自分の気持ちをどんどん表に出す美津未。
友達に戻った対照的な二人が今後どうなるのか。
続きが楽しみです。
まとめ
この巻では志摩の他、美津未に対抗心を燃やすクラスメイトの男子、氏家の事も印象に残りました。
感情をぶつけ合った事で、仲良くなった美津未と氏家。
彼が美津未達とどう絡むのか、そちらも気になります。
この作品はコミックDYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。