うちのちいさな女中さん 2 ゼノンコミックス
著:長田佳奈
出版社:徳間書店
昭和9年、翻訳家の蓮見令子(はすみ れいこ)と、彼女の家で住み込みで働く十四歳の女中、野中はな(のなか はな)の日々を描いた作品、第二巻。
登場人物
お姉さん
令子の義理の姉
厳しい雰囲気の女性。
夫を亡くした令子に見合いを勧める等、令子を気遣っている。
あらすじ
はなが令子の家にやって来て季節は巡り、初夏のある日、令子ははなに一冊のノートを手渡す。
次の家計簿に使うというはなに、令子は仕事では無く自由に使っていいと苦笑し、日記を書くのはどうかと勧めた。
書いてみます。そう答えたはなはその夜、早速、その日あった出来事をノートに書き記した。
起床後の身支度の後、朝食の準備、朝食後は洗濯、掃除と続き、昼前には昼食を作り、午後は裁縫、洗濯物の取り込み、夕食の準備、片付けと日記というよりは業務日誌にような内容となった。
そんな日記を見せられた令子は、良かったこととかも書いてみたらとアドバイスを送る。
その言葉を聞いたはなは「何もありませんでした」と答えた。
ささやかな事でもいいのよ。ご飯が上手く炊けたとか……。
はなの答えに少しうろたえながら返す令子に、はなは何も悪いことが無かった事が良かったと答えた。
感想
今回は冒頭の日記のお話から始まり、ライスカレー、はなの休日、冷蔵庫とアイスクリーム、義姉来たる、衣替え等が描かれました。
その中でも今回ははなの休日で登場したクリームソーダの他、冷蔵庫とアイスクリームが印象に残りました。
クリームソーダは今でも喫茶店の定番メニューですが、昭和初期にも同じ形で存在していたのが意外に感じました。
少し調べてみると、アイスクリームやソーダ―水等を提供するお店は明治時代から存在していたようで、百年以上親しまれているんだなぁと改めて思いました。
冷蔵庫の方は、氷を入れて冷やすタイプの物で、その氷を使いはな達はアイスクリームを作っていました。
現在の冷蔵庫は電気式の物が一般的ですが、戦前は氷だったのかとか、溶けた氷はどうなるのかとか色々気になりました。
まとめ
今回はライスカレーやクリームソーダ等、初めて食べる味にはなが驚いていたのがとても可愛かったです。
次巻、どんな日常が描かれるのか読むのが楽しみです。
この作品はゼノン編集部にて第一話が無料でお読みいただけます。
作者の長田佳奈さんのツイッターはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。