ひらやすみ 2 ビッグコミック
著:真造圭伍
出版社:小学館
釣り堀でバイトしているフリーターの生田ヒロトは、知り合いの婆ちゃんから譲り受けた家で、美大に通う従妹のなつみと一緒に暮らしている。
その家が雨漏りし、不動産屋に修理を頼む。
その修理に現れたのは、ヒロトと何となく縁のあるOL、立花よもぎだった。
あらすじ
縁はあるが、あまり良い出会い方をしていなかったヒロトとよもぎ。
気まずい雰囲気の中、よもぎは名刺を差し出すという社会人的な対応をした。
それに対しヒロトは妙にスーンとして、汚れたまな板を削っていたとよもぎに説明した。
その様子をコッソリ隠れて覗き見ていた、同居中の従妹、なつみは懐かしいと笑みを浮かべる。
ヒロトは昔からテンパると意味不明な事を、スーンとして言っていたのだ。
よもぎは早く終わらせて帰ろうと、雨漏りの箇所を尋ね、トタン屋根の劣化だと告げて修理を始めた。
一方で、ヒロトはなつみの想像通り、かなり慌てていた。
そこにヒロトの友人、ヒデキがやって来る。
ヒデキは築地に行って立派なシマアジを買ったが、奥さんが生魚を怖がった為、ヒロトの所に持ってきたのだ。
昼ご飯のおかずに困っていたヒロトたちはヒデキのさばける?という問いに俺らも食っていい?と返した。
「もちろん」
ヒデキの答えに喜びの声を上げるヒロトたち。
そんな楽しそうな声を聞きつつ、炎天下、屋根の上で仕事をしていたよもぎは、なんでこんなことしてんだろとボンヤリと考えてしまうのだった。
感想
今回は屋根の修理で改めて挨拶を交わしたよもぎとヒロトのお話から始まり、なつみイライラする、なつみとバイト、なつみとあかりとゆめ、ヒデキの本性と本音、七夕祭り、ヒロトとよもぎとエスカルゴ、台風の夜とヒロトが俳優を辞めた理由、ヒロトの誕生日とケーキ、釣り堀と編集部からの電話等が収録されました。
今回はその中でもヒロトが俳優を辞めた理由が印象に残りました。
一巻ではタイプの女優にNGを連発したという事が原因だとヒロトは語っていましたが、どうやら温和で優しい性格の彼には、競争の激しい芸能界は水が合わなかったようでした。
やりたい事であっても、どうしようもなくその世界が合わない事、そう言う事は沢山あるのかなとエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
この巻のラスト、なつみの漫画が入賞し編集部との繋がりが出来ました。
夢の入り口に立ったなつみ。彼女がどうなるのか、夢を諦めたヒロトはどうするのか。続きが気になります。
この作品はビッグコミックBROS.NETにて第一話が無料でお読みいただけます。
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