推しの子 10 ヤングジャンプコミックス
著:赤坂アカ×横槍メンゴ
出版社:集英社
前世で主治医だったゴローの死。
そのゴローの死の原因を作った黒幕が何の責任も負わず生きていると知ったルビーは、復讐のため、利用できるものは全て利用し芸能界での成り上がりを始めた。
そんなルビーが企画をねじ込み入り込んだ番組、深掘れ☆ワンチャン!!がコスプレイヤー、メイヤのSNSへの投稿で炎上。
ルビーはその炎上を利用した企画を制作サイドに打診し……。
登場人物
カミキヒカル
神木プロダクション代表取締役
アクアに似た容姿の男。
アクアたちの母親、アイが参加していた劇団ララライに10~16歳まで所属していた。
その後、25歳の時にプロダクション設立。
アザミマコ
有馬かな(ありま かな)の先輩
ロングヘアーの女性。
どうやら19歳らしいが、店ではストレス発散に普通に飲んでいた。
島政則(しま まさのり)
映画監督
ニット帽に顎鬚の表面上は爽やかな男性。
ルビーがけん引する形となったB小町に、アイドルとしてはおまけ感を抱いたかなと先輩役者、アザミマコを通じて出会う。
配給側の力が強い映画業界に不満を抱いている。
大手事務所が売り出している演技力の無い役者に辟易している。
彼はかなの演技力を高く評価しているようだ。
あらすじ
ディレクター、漆原(うるしばら)のコスプレイヤー、メイヤへのセクハラめいた質問がきっかけで起きた炎上騒ぎ。
ルビーは事態の鎮静化を待つのではなく、そんな番組を深掘る事で視聴者への問題提起と今後の番組作りのあり方を伝える企画を打ち出した。
今回の騒ぎの発端であるメイヤをゲストに呼び、彼女自身に今後どうなって欲しいか語ってもらい、事件の起きた経緯を整理し説明する。
まずはコスプレ版権問題。
番組は当初、レイヤーには人気漫画「東京ブレイド」の衣装での出演を依頼していた。
しかし、原作者の許可を得るためには時間が足りず、ディレクターの漆原も忙しさから許諾の申請をしたアニメ制作委員会からの、取材日までに確認が間に合わないというメールを見落としていた。
そのせいでレイヤー達が準備した衣装は使えず、急遽、衣装が変更になる事態を招いたのだ。
次に番組は「東京ブレイド」がなぜ版権チェックが厳しいのか深掘る。
レポーターに以前、東京ブレイドの舞台化でつるぎ役を演じたB小町の有馬かなを当て、原作者の鮫島アビ子に話を聞いた。
アビ子的にはコスプレについては自分の確認は要らないと答えた。
Hな撮影というなら問題はあるが、編集者にはコミケで沢山コスプレしてもらえるデザインにしろと言われている。
グッズや曲などは各社が製作委員会にお金を出しているので、権利を守らなければならないが、コスプレなどの愛のある創作物は構わないというスタンスだった。
番組は進行し、次はメイヤが取材時に受けた質問についてが問われた。
メイヤは直前での衣装の変更等、レイヤーへの扱い対してリスペクトが感じられず、それの無い下ネタはセクハラでしかないと感じていた。
ただ衣装が変更になった経緯を聞き、制作側にも事情があったのだと理解は出来た。
彼女は再発防止の姿勢さえ見せてもらえれば、ツイートを消してもいいと発言する。
しかしその発言にルビーが待ったをかけた。
感想
今回はコスプレイヤー、メイヤのSNSへの投稿で炎上した「深掘れ☆ワンチャン!!」自身を深堀った企画からスタートし、復讐のために躍進するルビー、黒幕が別にいると気づいたアクア、アクアたちの本当の親だろうカミキヒカルの浮上、アクアとは番組繋がりでカップルとなり、彼にずっと協力していたあかねとの別れ、ルビーの躍進によりアイドルとしての価値を見失ったかなと、映画監督、島の接近などが描かれました。
この巻ではようやく、黒幕と思われるカミキの名前が表に出ました。
アイが妊娠していた当時、15歳の中学生だったカミキ。
彼がアイを殺害した実行犯であるストーカーに情報を流したのか。
現状ではそのひととなりが不明なため、どういう経緯で事件が起きたのかなどは分かっていません。
彼女が狙われる危険を考え、あかねを切り離し一人で行動を始めたアクア。
アイドルとして駆け上がり、標的を探すルビー。
二人の標的はカミキなのか。
それとも別の誰かなのか。
続きが気になります。
まとめ
この巻のラスト、アイドルに限界を感じていたかなは映画監督、島のスタジオへと同行します。
その二人を雑誌記者だろう男が見張っていて……。
既婚者である島と18歳のかな。
二人はスキャンダル記事の餌食にされるのか。
物語がどう展開するのか、先が楽しみです。
この作品はとなりのヤングジャンプにて一部無料で閲覧可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。