海が走るエンドロール 2 ボニータ・コミックス
著:たらちねジョン
出版社:秋田書店
夫と死別し独り身となった女性、茅野うみ子(ちの うみこ)。
彼女は美大生、海(かい)の作る側の人間という言葉に触発され、美大へ入学。
映画専攻の学生たちと共に課題である映像制作に挑む。
そして、監督として関わった映像の評価の日が来て……。
登場人物
高階晴(たかしな はる)
映画専攻
猫口ボブの女子。
目標はマイチューブで登録者百万人。
うみ子が入ったD班の一人。
北里一心(きたざと いっしん)
映画専攻
親がカメラマンでその流れで美大へ。
うみ子が入ったD班の一人。
浜本卓史(はまもと たかし)
映画専攻
眼鏡で黒髪の男子。
うみ子が入ったD班の一人。
SORA(そら)
インフルエンサー
くせ毛涙ボクロの少年。
15歳でブランドを立ち上げた他、主演映画も決定した売れっ子。
関西弁。
あらすじ
作った映像はうみ子自身、納得いく出来では無かった。
だが悩み編集室で迷子になりながらも何と形にしていた。
作品は撮りたい画について撮っている人間と、観客とのビジョンの差を指摘され経験不足と言われたが、画作りが丁寧な事、その為のロケハンもちゃんとしていた部分は評価され、首一枚で繋がったとうみ子は感じていた。
その日の授業終わり、D班の面々に打ち上げに誘われたうみ子は、経験不足を補おうと参加を決める。
大学生的な一気なノリを予想していたが、以外にも山口を始めD班の面々は静かだった。
その事を彼らに告げると美大は一般大学とは違うらしい。
D班の女子学生、高階が参加した一般大サークルの飲み会は、うみ子が想像したような、慌ただしい物だったそうだ。
その後、何故美大に入ろうと思ったかという、うみ子へに質問からの流れ、大学生らしい事がしたいという事になり、一行はクラブへと向かう運びとなったのだが……。
感想
今回は冒頭、うみ子が監督を務めた課題の講評から始まり、打ち上げ→クラブ→山口の告白、海と恋愛映画、海と佑介再会す、海スクリーンデビュー、インフルエンサーのSORA登場などが収録されました。
今回はその中でも恋愛映画について海の言っていた
「自分の理解できないものを否定するのって逃げだと思うんです」
という言葉が印象に残りました。
理解出来ないもの、分かり合えない価値観というのは、個人個人が違う感覚で生きているので当然ある事だとは思います。
ただ、理解出来ないと切って捨てるのではなく、理解しようと考えてみる事は無駄ではないと思いました。
知らない事、分からない事をそのままにしておけば、一生分からないままの気がします。
考える事、それを止めなければ、完全に分かり合う事は出来なくても霧は晴れるんじゃないか。エピソードを読んでいてそんな事を思いました。
まとめ
この巻では、映画の撮影にスタッフとして参加していた海は、急遽、エキストラで出演する事になります。
その映像を見たSORAが大学祭にやって来て……。
若くして世間の注目を集めるSORAと海がどう絡むのか。
次巻も楽しみです。
作者のたらちねジョンさんのTwitterはこちら。
この作品は秋田書店オフィシャルサイトにて第一話が無料でお読み頂けます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。