君は放課後インソムニア 11 ビッグコミック
著:オジロマコト
出版社:小学館
年も明け、冬の気配も弱まる三学期。
伊咲(いさき)は丸太(がんた)と天文部の活動を行いながら、新しく買ったカメラで過行く日々を写していた。
そうして丸太の誕生日を祝ったり、友人の野々(のの)の家でお泊りをしているうち、季節は流れ二人は高校二年生になっていた。
登場人物
野々努(のの つとむ)
伊咲の友人、野々の弟
くせっ毛でつぶらな瞳の少年。
背の低い事を気にしている。
伊咲とその友人たちにはむんちゃんと呼ばれ、弟ポジションで可愛がられている。
白丸解(しろまる かい)
九曜高校の新入生、白丸の従弟
サラサラヘアーの男の子。
天文部の観測会に興味を持つ。
古君茜(ふるきみ あかね)
九曜高校の新入生
黒髪ロングの女子。
カメラが趣味らしく、星景写真が撮りたいと天文部に入部する。
千浦すず(ちうら すず)
九曜高校の新入生
ショートカットで小柄なブリーチ女子。
天文台設備にひかれ九曜高校に入学した。
あらすじ
新年度が始まり、九曜高校にも新入生が入ってきた。
丸太達も一応は新入部員募集のポスターを作ってはいたが、とりあえず感が満載で今のところ、入部希望者は一人も訪れてはいなかった。
そんな二人を見かね、高校を訪れたOGの白丸が丸太に発破を掛ける。
丸太はサンドイッチマンとなり、新入生に天文部をアピール。
観測会を行う事をチラシで告知して回った。
そんな丸太の姿に、伊咲は言い出しっぺの白丸を巻き込み、観測会のチラシを配った。
丸太は一年生が一人でも見学に来てくれれば、恥をかいたかいがあったけどと入部希望者に期待する。
その横で強引に巻き込まれた白丸は、生き恥をかかされたと顔を真っ赤に染めていた。
こんな日に、こんな目に……。
そう呟く白丸にこんな日ってと丸太が首を傾げていると、天文台を訪れた顧問の倉敷が白丸を見て、今日が彼女の誕生日である事を口にした。
感想
今回は冒頭、一月から三月までに伊咲が撮った写真を背景に三学期が足早に描かれるシーンから始まり、丸太、十六歳の誕生日、野々の家で女四人でお泊り、一年前の丸太たち、新学期、二年に進級した丸太達と新入部員募集、白丸の誕生日と彼女の従弟、入部希望者、進路と未来などが描かれました。
その中でも今回は、新入部員の二人、カメラが趣味の古君茜と中学時代は科学部だった千浦すずが印象に残りました。
二人は居場所を作りたかった丸太と伊咲とは違い、茜は星空を取るため、すずは様々な発表会で成果を披露するため、天文部の扉を叩きました。
茜は三年間、カメラを独学でやっていたようですし、すずは丸太が存在も知らなかった発表会にかなり意欲的な様子でした。
部活動として夜空を撮ってきた丸太ですが、それは部として正式に認められるためという側面もあり、純粋に星の写真や天文学に興味のある二人とは少し熱量の差を感じました。
新たに入部した解、茜、すずの三人。
彼らの登場でこれまで丸太と伊咲の二人で活動してきた天文部がどう変わるのか。
次回も読むのが楽しみです。
まとめ
次巻では二回目の夏祭りの様子が描かれるようです。
前回は出来なかった七つ橋渡りも盛り込まれるのでしょうか。
そのあたりも含め、早く次が読みたいです。
この作品は、小学館公式サイトで一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。