正反対な君と僕 2 ジャンプコミックス
作:阿賀沢紅茶
出版社:集英社
周りの空気を読み流されがちな自分とは違い、自分をしっかりと持っている谷(たに)に憧れていたギャルな女子高生、鈴木みゆ(すずき みゆ)。
彼女は周囲の反応を考え、ずっと隠していた気持ちをカミングアウト。
谷に好きだと伝え、二人はめでたく付き合う事となった。
そんなこんなで時間は過ぎ、季節は夏へと移り変わり……。
登場人物
西(にし)
黒髪セミロングの女の子
谷と同じ図書委員。
クラスメイトの会話を聞いて楽しんでいるが、口下手なので会話に加わることは出来ない。
谷とみゆの関係性、その周囲の人々に興味を持つ。
本田(ほんだ)
西の友人
ロングヘアーの美少女。
みゆ達の友人、山田(やまだ)とは昔、同じクラスだった。
山田が西に好意を抱いた事に気づき、その様子を楽しみながら見守っている。
てんぷら
谷の家の猫
かわいい。
谷の祖母
谷の家に課題をしに来たみゆを見て、孫に彼女が出来たことを喜ぶ。
岡理人(おか りひと)
みゆ達の中学の同級生
黒髪の気さくなイケメン。
周囲の圧で仲のよかったみゆと付き合う流れになったが、お互い違うと感じすぐに別れ、その後、気まずさから疎遠になっていた。
文化祭でみゆとの友人関係を修復しようとしたが、なんだか気まずい感じに……。
あらすじ
近所にコンビニが出来たある夏の夜。
みゆはアイスを買おうとノーメイク部屋着(中学のジャージ)のままコンビニに出かけた。
そのコンビニで友人の山田と出会い、バイトしていたクラスメイトの平(たいら)に文句を言われつつアイスを買い、店の前でだべっているとカブで夜のツーリングを楽しんでいた渡辺も合流。
みゆは服装の事をいじられるが、付き合いの長い二人の前ではへっちゃらだった。
だがそこに塾帰りの谷が現れ、すっぴん+余りにラフな服装を見られる事に恥ずかしさを覚えたみゆは全力で逃げ出した。
しかし、足の遅いみゆは自転車の谷に速攻で追いつかれる。
「なんで逃げるの?」
だってぇ……。
涙目になりながら赤面するみゆに、谷は気にしないのにと言葉を続ける。
谷は気にしないと言うが、自分のバイブス的には大問題だ。
「山田くんはいいのに?」
「いや、だって山田だし……中学の時から知ってんのに今更なんも……」
谷は同じくクラスメイトの渡辺や平に見られても、みゆが平然としていたことが気になったようだ。
そんなもやっとした様子の谷にみゆがその事を告げると、彼は山田達とみゆの付き合いの長さが羨ましくなっただけと返した。
谷の答えにみゆは料理に例え自分の気持ちを伝える。
丁寧に作られたオムライスと適当な皿に盛られた適当なオムライス。
食べれば味は同じでもみゆとしては綺麗な料理を谷に出したい。
要は見栄を張りたいのだ。
「別にどんな出され方でも、好きなのがその料理だったら気にならない」
そんな谷の答えに赤面し言葉に窮していたみゆだったが、しばし考えたのちそれは困ると谷に返した。
みゆ的には綺麗出来た料理を誉められたほうがバイブスが上がる。
「化粧の出来が良かったら「そのリップどこの?」とか聞いてくれていいんだよ?」
「言えるわけないでしょ。わからないよ」
「あはは」
夏の夜、雨上がりの川沿いの土手の道。
そんな話をしながら二人は歩いた。
感想
今回は部屋着でコンビニに出かけたみゆと谷の遭遇から始まり、夏祭りデート、よく知らない人とのおしゃべりが苦手な西と彼女に興味を持った山田、そしてそれを楽しみながら見守るホンダ、夏休み、西の家で課題、文化祭の準備とみゆの昔の彼氏、その事にもやる谷と名前の呼び方等が描かれました。
その中でも今回は裏表のない男、山田としゃべる事が苦手な女の子、西、そして二人の様子を楽しみつつ見守るホンダのエピソードが楽しかったです。
ホンダは山田が西狙いな事に気づいており、ニヤニヤをごまかすため、唇をすべて内側に巻き込み耐えていました。
すごい美少女なんだけど、なんかドライで突っ込み気質なホンダが面白かったです。
あと、文化祭で久しぶりに山田に会った西の照れ笑いの顔がすごく可愛かったです。
まとめ
コンビニのエピソードの他、文化祭でみゆの昔の彼氏と出会いモヤモヤする西くんと、彼の事がわかり始めたみゆ。
少しずつお互いの事を理解し始めた二人の様子が見ていて楽しかったです。
あと、山田と西がどうなるのか、個人的に気になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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