亜童 6 ヤンマガKCスペシャル
著:天野雀
出版社:講談社
エイトの逃亡を助けた亜童の少女、ノア。
施設にサンプルとして保管されていた彼女の遺体を見て、乾博士がエイトに施した従属の洗脳は解けた。
エイトは乾博士を締め上げ黒幕を聞き出し、その黒幕、加里屋(かりや)と連絡を取る。
登場人物
大満宮(だいまんぐう)教団当主
国内最大の宗派、大満宮教の当主。
白髪髭の小柄なおじさん。
目を悪くし視力を失っている。
当主の息子
自称超能力者の黒髪刈上げ眼鏡のちびデブ
大満宮教の後継者という立場からか、尊大で傲慢。
ギル・J・ウォルシュ
金髪オールバック眼鏡の青年
几帳面で潔癖症。
腕を無数の蔓に変化させ、その蔓をまとめたり、身に纏うことで攻撃と防御を行う。
アビー
金髪ロングで騒がしい少女
ギルの家で暮らしている。
彼女とギルとの関係性は今の所不明。
加里屋潤(かりや じゅん)
黒髪長髪の青年
アメリカの片田舎の砂漠で行き倒れていた所をギルに拾われる。
植物と人間の細胞の融合を研究していた行方不明になった叔父の死を葬式の案内状で知り、アメリカで行われた彼の葬式に参列する。
その際、妻だろう老婦人から叔父からのメッセージ入りの箱を託される。
彼いわく、十年後の未来が見えるそうだ。
潤の叔父
オールバックメッシュに髭のナイスミドル
人間の細胞と植物細胞の融合について研究していたが、一部研究データを持って失踪、十年後、潤の下に葬式の案内状が届く。
あらすじ
エイトに締め上げられ乾が吐いた黒幕、加里屋。
サディストの乾が言うには、加里屋は人間の皮を被った悪魔らしい。
その加里屋とエイトは携帯で連絡を取る。
『キミの味方だ』
電話越しにそう話す加里屋にエイトは言う。
「長い夢を見ていた――夢の中ではオカシなことが沢山起きた――今もまだ何が夢で何が現実かわからない――だけどハッキリしてることもある――お前は敵だ」
続いて、加里屋の場所を尋ねたエイトの言葉に彼はニヤリと笑みを浮かべた。
「いつか必ず……いや近いうちに、なんとしてもお前を見つけ出し、ぶっ殺してやるから待ってろ」
エイトの宣戦布告を聞いた加里屋は今から58時間後、武装した傭兵たちが海底施設に乗り込む事、目的は証拠隠滅で生存者の抹殺である事を告げた。
それに付け加えて、食料のあるシェルターに立てこもれば逃げるチャンスがある事も話した。
加里屋の話がどこまで信用できるかは分からない。
しかし、エイトたちは話し合いの結果、傭兵が来ることは真実だろうと結論付け、鎖で縛り上げた乾と共にシェルターに籠る事を決めた。
感想
今回はエイトと加里屋の通話から始まり、海底施設に現れた謎の蛹、潜水艇で施設から抜け出し救助された辻浦(つじうら)達、ユアンの力を使い組織の拡大を狙う西郷(さいごう)と、ユアンを連れ神羅教を抜けようとするリコ、アメリカの片田舎、亜童の力を持つ青年ギルと、彼を救った研究者を叔父に持つ加里屋潤との出会い等が描かれました。
今回はその中でもアメリカのエピソードで登場した加里屋潤の事が気になりました。
彼がエイトたち亜童の計画を進めた加里屋と同一人物なのか。
その場合、潤が接触したギルたちはどんな役目を担い、現在はどうなっているのか。
潤が探している五人の能力者。
彼らと亜童との関係性は。
恐らく過去だろうアメリカ編がどう現在と繋がっていくのか。
今後の展開が気になります。
まとめ
この巻では西郷に囲い込まれたユアンを連れ出すため、リコは大満宮教の息子を焚き付け、強引な手段でユアンと神羅教を切り離そうとしました。
しかし、その行動で暴力を嫌うユアンはリコと距離を取り……。
ユアンの下を去ったリコ。
彼女の今後の動きも気になります。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。