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片喰と黄金 第八巻 登場人物・あらすじ・感想

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アメリカバイソン
片喰と黄金 8 ヤンマガKC

著:北野詠一
出版社:講談社

入植者である白人達に住んでいた土地を追われ、強制移住させられた先住民の一部族、ポタワトミ族。
彼らの一人、ワワタシの兄は移住が始まる直前、軍人だったベルの父を殺害。
部族を離れ行方知れずとなった。

巨大な力を持つ白人に信用され、安全に暮らすため、ワワタシは罪人である兄を探して集落を出た。
やがて兄が五年も前に死んでいた事を知り、気が抜けたワワタシはいつの間にか負っていた足のケガで落馬し……。

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登場人物

ミン
ワワタシのいとこ、ポタワトミ族の女性
黒髪で整った顔立ちの女性。
ポタワトミ族は男性は狩猟、女性が畑仕事をするしきたり。
彼女は自分の仕事に誇りを持っており、畑仕事を手伝ったコナーと張り合う。

あらすじ

足のケガで行き倒れたワワタシを救ったのは、偶然通りがかったコナーだった。
自分がかかわると不幸になると考えたコナーは、そのまま通り過ぎようとしたが、見捨てる事は出来ずワワタシを治療した。

その後、逃げた馬をワワタシの機転で現地の白人から返したもらった二人は、ワワタシの家があるカンザスまで向かう事になる。

片言の英語を話すワワタシから、彼らの一族の事を聞きながらコナーは旅を続け、アメリカでのインディアンと白人の関係を知る事となった。

協力しながら旅を続け、コナーとワワタシはポタワトミ族の村へと辿り着く。
そのポタワトミ族の村で過ごす時間は、コナーにとってとても安らいだものとなった。

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感想

今回はコナーとワワタシの出会いから始まり、ポタワトミ族の村での日々、バッファロー(アメリカバイソン)の狩り、コナーとワワタシの対話、畑とコナー、アメリアとの再会、コナーの夢、ベルとワワタシなどが描かれました。

今回はその中でも先住民族、ポタワトミ族の暮らしが印象に残りました。

ポタワトミ族に限らず、先住民族はもともとアメリカ大陸で暮らしていました。
それを後からやってきた白人が追いやり、居留地に閉じ込めた形となっています。

コナーが体験したポタワトミ族の生活はとても穏やかで、おそらく白人がやってくる前は自分たちの土地で平和に暮らしていたのだろうことが伺えました。

開拓者。
アメリアを含め、西を目指す人々。
彼らの存在が先住民族から土地を奪い、平和を脅かす歴史を生みました。

きっと誰もが平和で穏やかに暮らしたいと思っているだけなのに……。
土地は有限で繁栄を望むなら邪魔者を排除する事をいとわない。
そこに正しさは感じられず、話し合いや互いを尊重するやり取りは出来なかったのか……。

先住民と開拓者の話を読んでいて、そんな事を思いました。

まとめ

今回の終盤、アメリアとコナーはアメリアの思い込みで行違う事になります。
主従の関係はどうなるのか、コナーがどんな選択をするのか。
次回も読むのが楽しみです。

この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読み頂けます。
作者の北野詠一さんのアカウントはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはpixabayのSimonによる画像です。
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