薫る花は凛と咲く 5 講談社コミックス
著:三香見サカ
出版社:講談社
昴(すばる)から薫子(かおるこ)の誕生日を知らされた凛太郎(りんたろう)。
彼はどうするか悩んだあげく、母、杏子(きょうこ)から作っちゃえばと言われた事で、パティシエの父からケーキ作りを教わり手作りケーキを作ることにしたのだが……。
あらすじ
お菓子作りに対して一切妥協しない父の指導の下、凛太郎は練習を重ね、薫子の誕生日当日、何とか父も認める物が出来た。
「ありがとう!」
そう言って笑みを浮かべ出かけた凛太郎の顔を見て、あんな顔で笑うようになったんだなと凛太郎の父は満足げに微笑んだ。
出来上がったケーキ片手に待ち合わせ場所へ向かった凛太郎だったが、いざ渡すとなると本当に手作りケーキでよかったのか不安になってきた。
薫子は喜んでくれるだろうか……。
そんな事を考えながら約束の場所に着くと、そこには既に薫子がいた。
なんで先に? 結構早めに来てるのに!
そういえば勉強会の時も先にいた!?
俺、毎回待たせて……。
混乱しつつも、待たせた事は事実と凛太郎は覚悟を決め、薫子に歩み寄り声をかけた。
待たせた事を詫びつつ、誕生日おめでとうと凛太郎が告げると、薫子はありがとうと満面の笑みを見せた。
彼女はこの後、家族と過ごす予定らしく長くはいられない。
凛太郎はプレゼントなんだけどとケーキを入れた紙袋を差し出した。
「嬉しい。本当に嬉しい」
受け取った袋に目を落としながら薫子は静かに繰り返す。
その後、中身がケーキと知った彼女は、開けたいと凛太郎を昔、昴と遊んだ公園へと誘った。
「ここには思い出がたくさんあるから。今日の事も積み重ねられたらなって……凛太郎くんに見てほしいなって思ったんだ。私の好きな場所」
そう言って笑う薫子を凛太郎は見つめていた。
感想
今回は凛太郎が作ったケーキのエピソードから始まり、自信が持てず薫子の反応が気になる凛太郎と薫子の答え、それぞれの夏休み、海と昴とドーナツ、線香花火と告白、夏祭りの始まり等が描かれました。
今回は男性に対する苦手意識から、凛太郎たちと少し距離のあった昴が少しずつ歩み寄っている様子が印象に残りました。
今はまだぎこちない感じですが、時間が経てば彼女ももっと打ち解け、もしかしたら凛太郎の友人たちの誰かと付き合うなんて事も……。
クールビューティーだけど、引っ込み思案な彼女の今後も気になる所です。
まとめ
想いがあふれる形で薫子に好きだと言ってしまった凛太郎。
その後、意識してしまった二人はなんだかギクシャクしてしまい……。
その事をきちんと話すため、この巻の終盤、二人は一緒に夏祭りへ出かけることになりました。
凛太郎はどんな風に自分の想いを薫子に伝えるのか。
薫子の返事は。
次巻も楽しみです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。