怪獣8号 8 ジャンプコミックス
作:松本直也
出版社:集英社
防衛隊長官、四ノ宮功(しのみや いさお)の体を奪った怪獣9号。
強力な怪獣を生み出せるその9号に対抗するため、防衛隊は若手の戦力アップを試みる。
その候補の一人、市川レノ(いちかわ れの)に防衛隊は怪獣の王と呼ばれた6号から作られたスーツの着用を試させた。
当初はその力に当てられ意識を失ったレノだったが、カフカや仲間を思うレノは一か月でスーツを乗りこなしてみせた。
そしてレノは強大な力と引き換えに肉体を蝕むスーツを身にまとい、最終試験である実戦に挑む。
あらすじ
最終試験の相手は土竜67型。
67年に初出現後、約五年周期で発生しているフォルティチュード6.4の怪獣だ。
レノが6号の適合者か、小隊と共に本獣を討伐する事で第四部隊の隊長、緒方(おがた)は見極めるつもりだった。
作戦開始の合図とともにレノは飛び出し余獣に迫る。
識別怪獣兵器は寿命を削るほどに負担が大きい。
そのため緒方はレノに制限時間を課していた。
10分。
与えられたその短い時間で結果を出そうと、レノは余獣と対峙。
しかし、気負いの為かスーツの放つ冷気をコントロール出来ず、自らの足を凍り付かせ余獣の接近を許してしまう。
ギリギリで交わしたレノだったが、体勢を崩した彼に余獣の第二撃が迫る。
そんなレノを伊春(いはる)がカバー。
その事で冷静さを取り戻したレノは訓練通りにスーツの力を制御。
余獣の核を一撃で破壊した。
感想
今回は冒頭、レノの6号スーツの適合試験から始まり、レノの暴走と伊春の力、悩むカフカと隊式格闘術などが描かれました。
防衛隊の長官、四ノ宮功の肉体を取り込んだ9号。
その9号に対応するため、防衛隊は若い才能を鍛え戦力の増強を図ります。
目覚ましい速さで成長するレノに6号スーツを与えたのも、その一環でした。
そのレノに追いつこうと父を9号に奪われたキコルも気合を入れなおします。
そんな中、カフカは借り物の力に思い悩み……。
レノやキコル。
カフカの同期は自分たちの努力により、周囲に認められています。
しかしカフカは偶然、手にした8号の力で防衛隊に残留している状態。
必要なのはカフカではなく、強力な力を持った8号。
そんな風に考えていたカフカの前に、第三部隊副隊長の保科(ほしな)が現れ……。
保科がカフカに伝えた隊式格闘術。
前長官、功が完成させたというそれをカフカがモノにできるのか。
格闘術を学ぶ事でカフカの戦い方はどう変わるのか。
続きが楽しみです。
まとめ
この巻では才能を開花させ、どんどん先に進むレノの姿に焦りと諦めを感じながらも、追いつこうともがく伊春の姿も描かれました。
その戦いの中で、新たな戦い方に目覚める伊春。
瞬間的に力を爆発させる彼の戦法が今後どうなっていくのか。
そちらも気になるところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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