高度に発達した医学は魔法と区別がつかない 2 モーニングKC
原作・医療監修:津田彷徨
漫画:瀧下信英
出版社:講談社
大学病院で総合診療医として働く天海唯人(あまみ ゆいと)は、離島の無医村に赴任したその夜、落雷により異世界へと転移する。
その後、獣人の少女コロネ。森の神と崇められるキマイラを治療した唯人は、自分を受け入れてくれる魔族の国を目指しコロネたちと旅に出た。
その旅の道中、唯人たちは黒色狼の群れに襲われていたエルフの少女を助ける。
治療後、意識を取り戻した少女、ユノから話を聞けば彼女の国には血吐き病に侵され、死の淵に立っている患者がいるという。
助けを求める患者がいる。
話を聞いた唯人はさっそくユノの暮らす世界樹の国へと向かった。
登場人物
アレク
竜族の若者
ロングヘア―で角に白スーツのガラの悪い若者。
竜族はエルフを守護する代わりに生活を保障されていた。
しかし、竜族の王である彼の母親が病に倒れ、母親を癒す事が出来なかった事でその憤りをエルフにぶつけた。
リントヴルム
エルフの里に住む竜族の王
三本の角を持つ火竜の女性。
血吐き病を患い人間の治療魔法師の診察を受けるが、その二人、クルネルソンとサイアは彼女を治療出来ず、世界樹の国を逃げ出した。
かなりの重体にも関わらず暴れるアレクを止めるため、唯人たちの下へ赴く。
唯人の連れたスライムを古老と呼び、アレクの起こした騒ぎを詫びる。
あらすじ
国に戻ったユノを出迎えたのは頭に角の生えた不機嫌そうな若者と、その後ろに付き従うガラの悪そうな男たちだった。
若者の名はアレク。
世界樹の国に住む竜族の王子だった。
竜族はその強さでエルフ達を外敵から守っていた。
その見返りとしてエルフは竜族に衣食住を提供していたのだ。
しかし、竜族の王、アレクの母、リントブルムが病に倒れた事で関係性に亀裂が入る。
生活を保障する。その言葉の中には病に対する対処の責任も含まれる。
だが、ユノの母親、エルフの女王であるメリーナの用意した人間の治療魔法師はリントブルムを癒す事が出来ず、国から逃げ出したのだ。
アレクはそのことに怒り、盟約を破った代償だとエルフ達の死を宣言。
ユノは自分たちに出来る事はすべてしたと彼に反論するが、病気しても治せない生活とは何だと激高。
彼の怒りは高額の治療費を取り、病人を差別する人間へと向かった。
「人間のせいだ」
アレクの死にかけの母に対する想いは、人間への増悪へと変わりその身を巨大なドラゴンへと変化させた。
感想
今回は世界樹の国を訪れた唯人とヤクザチックな竜族、アレクとの出会いから始まり、竜族の王リントブルムの登場、竜化したリントブルムの体内へ潜り血吐き病の治療の様子などが描かれました。
世界樹の国で暮らしている竜族は人の姿と竜の姿、二つの形をとれるようで人の姿の時は前述した通り、かなりヤクザチックな見た目と言動でした。
そんな訳でアレクも初登場時には、エルフ達を力で脅していちゃもんを付けているんだと思っていました。
しかし、今回のエピソードを読む限りガラが悪く乱暴なだけで、母親思いの割といい子のようでした。
今回、唯人はその竜族の王の治療を受け持ちました。
彼らに協力したことで消耗した物資の調達は叶うのか。
世界樹の国は唯人の拠点となるのか。
次の展開が楽しみです。
まとめ
治療魔法を独占し、高額な治療費を要求する人間の治療魔法師たち。
高度な技術と幅広い知識は持つものの、万人に扱える医術を持つ唯人。
今後、治療魔法師と唯人がどう絡んでいくのか。
そちらも気になる所です。
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