たぬきときつねと里暮らし 3 ヤングジャンプコミックス・ウルトラ
著:くみちょう
出版社:集英社
仕事を辞め秩父落葉町の祖母宅で大人の夏休みを取る事にした古畑泰葉(ふるはた やすは:26)。
彼女は野生化した神様だという二人の少女、たぬきのももときつねのいちと出会い……。
登場人物
春菜(はるな)
泰葉の友人
セミロングの陽気な女性。
引きこもり気味な泰葉とは逆に、明るく賑やかな性格。
仕事を辞め、祖母宅に引っ越した泰葉を心配し彼女の下を訪れる。
みゃーちゃん
ももといちが山の猫から捜索を頼まれた猫
だいなまいとぼでーの白猫。
あらすじ
仕事を辞め祖母宅でたぬきのももときつねのいちと、のんびり過ごしている現在無職の泰葉。
その泰葉の下に友人の春菜がやってくる。
アグレッシブな彼女のウザ絡みにたじろぎつつも、泰葉は春菜、そしてももといちと共に落葉町のパワースポットを巡り、久方ぶりの友人との再会を楽しんだ。
その後、泰葉の祖母宅に泊まるつもりだった無計画な春菜にため息をつきつつ、彼女を連れて家へと向かう事に。
「疲れんのよ。あんたのペースに付き合うの……」
「そうは見えないけどなぁ」
「……え?」
いちの言葉に泰葉は思わず首をかしげる。
「だって今日のやすは、いつもより元気だもん」
「はえ?」
思わず赤面した泰葉の肩に手をかけ、春菜はニヤッと笑みを浮かべたのだった。
感想
今回は冒頭、泰葉の友人、春菜のお話から始まり、春菜とばあちゃん、ももといちと乗り物、猫探し、落葉町の紹介記事、ももといちと東京、泰葉のこれから等が描かれました。
都会と仕事に疲れた元OL泰葉の大人の夏休みを描いた本作も、この巻で完結。
今回はいつも通り、ももといちとの暮らしを描きつつも、泰葉の今後についてが語られました。
仕事というのは本来、誰かの役に立つ、誰かを助けるものだと思うのですが、なんだか日本は会社の利益を優先するあまり、仕事のための仕事になっているように感じます。
作中、泰葉は過疎化、高齢化の進む落葉町の魅力をアピールするため、役場に勤める祐介(ゆうすけ)から記事の執筆を依頼されます。
泰葉は慣れない仕事に悩みながら取り組むのですが……。
本来の仕事ってこういう事だよなと、やり終えて嬉しそうな泰葉を見ていて思いました。
まとめ
仕事に疲れた元OLの田舎暮らしもこの巻でおしまい。
穏やかで賑やかなももといちとの日々を、もう少し楽しんでいたかったので完結は残念ですが、泰葉の明るく穏やかな未来を感じるエンディングでした。
くみちょうさんの次回作も楽しみです。
この作品はとなりのヤングジャンプにて第一話が無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。