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ルート ~雪の王国 目覚める星たち~ 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2022年9月17日 更新日:

本
ルート ~雪の王国 目覚める星たち~ 1 KCデラックス

著:秦和生
出版社:講談社

海上貿易で栄える北の国と半島の制覇を目指す南の国。
二つの国に挟まれる形で、険しい山と長い冬に守られているノルン王国。
そのノルン王国を長く治めた先王が崩御して数年。
国の実権を維持するため、王妃が王子の戴冠式を延期し続け王国は国王不在の時が続いていた。

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登場人物

ルート・カッセル
城の書庫番
金髪で青い瞳の女の子。
城の書庫番として雑用をこなしている。
国境を自由に超える権利を持つ山の守護者だった父母に連れられ、ノルン王国のある半島を巡った過去を持ち、三つに分かれた半島の国の言語に精通している。

ラーシュ・カッセル
ルートの兄、国民議員
銀髪ロングの青年。
前王の隠し子。
命を狙われた事でルートの父母に預けられる。
現在は王国議員として民の暮らしの向上の為に現場に入り込む等、日々奔走している。
そのため、彼が王座に就くことを望む声も大きい。
その出自からか、議員として王妃から嫌われている。

王妃
先王の妃
黒髪ロングの女性。
南の国の王族の姫。
現在は王子の戴冠式を引き延ばし、実質、王国の支配者として国を動かしている。
南の国の王は彼女の兄らしく、故国とのつながりも強いようだ。

エミル・ノルン
ノルン王国の王子
黒髪の少年。
母親である王妃の暴走を止めるため、語学が堪能なルートに教師役を望む。
王妃に行動を制限されており、為政者としての教育も最低限の帝王学しか学ばせてもらっていない。
傀儡の王になる事を拒み、側近のヨアキムと勉強を続けていたが限界を感じていた。

ヨアキム
エミルの従者
黒髪ツーブロックの青年。
王妃と繋がりを持たないラーシュを兄に持つルートを、王子の教育係に抜擢する。
エミルの配下ではあるが、関係性は友人に近い。

あらすじ

国王不在の国、ノルン王国。
その国の王城で書庫番として雑用係をしていた女性、ルートはある日、黒髪の青年から仕事を打診される。

仕事を受ける受けないは彼女の自由。
ただ、受けなければ変わらない日々が続くだけ。

毎日、本の整理と書庫の掃除に追われていたルートは変化を求め、青年が指定した裏手の庭の回廊へと向かった。
青年はルートが来てくれた事に喜び部屋に招き入れると、さっそく職場に案内するとランプに火を灯した。

「ひとつだけお約束していただきたい事が……」

そう言ってランプを手渡しながら、この仕事に関することは絶対誰にも話さないことをルートに求めた。

「……どうして?」
「どうしても――できますか……?」

手渡されたランプに目を落とし一瞬考えたルートだったが、すぐに顔を上げ青年にうなずきを返す。
それを見た青年は笑みを浮かべ、並んだ食器棚の一つについた仕掛けを動かし、隠し扉を引き開けた。

青年の後に続き真っ暗な階段を下りる。
階段を下りながら仕事について尋ねると、朝、市場で北の言葉を使い歴史書を値切った事が評価されたようだ。

「自分の言葉で伝えられるということは、とても重要なことなんです。特にこの先にいる人にとっては」

青年がそう語り終えた時には、ルートは一枚の扉の前にいた。
青年が独特のリズムで扉をノックすると、ギィィと蝶番をきしませ扉が開く。

ドアの先にいたのはこの国の王子様。
エミル・ノルン殿下、その人だった。

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感想

半島に存在する三つの国。
北側は海洋貿易で栄える北の国。
南は半島を支配し大陸に領土を拡大したい軍事国家。
そして中央に位置するのは、先王が南に戦で勝った事と高い山脈と長い冬によって束の間の平和を享受する国、ノルン王国。

現状、ノルン王国は先王が亡くなり、先王の妻である王妃が実権を握っています。
その王妃は、元は南の国の王族で現在も故国と繋がり何やら画策している様子。

本来、王になるべきエミルは王妃の指示により学問を学ばせてもらえず、南の国の言葉で密談を交わす王妃と南からの使者の会話も理解する事が出来ない状況でした。

エミルは何も知らず生きていくこと、愚かな王となり人々を苦しめる事を厭い、ルートに教育係になってほしいと願います。
王妃に嫌われている国民議員、ラーシュ・カッセルの妹。
エミルにとって、ルートは王妃に知られる事無く計画を進めるにはうってつけの相手でした。

ただ、エミルが彼女を選んだのはそれだけではなく、書庫番として北と南の本が混在するなか、種類別に片付けることが出来るルートの知識を買ってのことでした。

国同士のやり取り、いえ、人との対話において、相手の言語を学ぶ事は非常に重要だと感じます。
会話には考えを伝えるだけでなく、その人物の感情も乗るように思います。
通訳を通した会話では、その感情部分がカットされてしまうような気がするからです。

帯を見る限り、この作品は革命をテーマにしている模様。
語学に堪能なルートと傀儡になるべく育てられた王子。
二人がどんな革命を起こすのか、続きが楽しみです。

まとめ

この巻のラスト、ルートの兄、ラーシュはルートが密かに会っている相手が誰か突き止めようと隠し部屋に向かいます。
その出自から王族(おそらく王妃)に命を狙われた過去を持つラーシュ。
彼がエミルと協力関係を築けるのか。次巻も楽しみです。

この作品はPalcy(パルシィ)にて第一話が無料でお読みいただけます。
作者の秦和生さんのTwitterアカウントはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのThorsten Frenzelによる画像です。
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