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ディノサン DINOSAURS SANCTUARY 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

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恐竜 シルエット
ディノサン DINOSAURS SANCTUARY 3 BUNCHコミックス

作:木下いたる
監修:藤原真一
出版社:新潮社

死亡事故が原因でブームの去った恐竜。
そんな恐竜を生体展示する江の島ディノランドに飼育員として入園した須磨すずめ(すま すずめ)。

新人の彼女は所属先を決めるため、各班を移動し仕事を覚えていく事になる。
そんなすずめが次にお世話になる事になったのは、剣竜と堅頭竜の担当部署だった。

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登場人物

五十嵐圭祐(いがらし けいすけ)
剣竜と堅頭竜担当の青年
キャップで関西弁の小柄な男。
快活で人当たりが良く、子供にも好かれる好青年。

ハチベエ
堅頭竜、パキケファロサウルスの雄
原因は分かっていないが、鼻先を何度もぶつけ怪我を負っている。
五十嵐とすずめは怪我の原因について調査を始めるが……。

藤村秋穂(ふじむら あきほ
黒髪ショートの女子高生
江の島ディノランドで飼育されているスピノサウルス「アイガー」のファン。
同じくアイガー好きの友人、ゆかりと些細な事で距離を置いてしまい、復縁に頭を悩ませている。

田中ゆかり(たなか ゆかり)
秋穂の友人
黒髪セミロングの女子高生。
クラスメイトとの会話で恐竜がオワコンだという話題に話を合わせ、その事で秋穂との間に距離が出来る。

モミジ
ステゴサウルス
おっとりとした性格で飼育員たちの誘導にも素直に従う。
かわいい。

ブルーワールド館長
以前、五十嵐が務めていた海生爬虫類の展示施設、ブルーワールドの艦長
黒髪眼鏡で頬のこけたおじさん。
施設の方針を巡って五十嵐と考えを異にする。

あらすじ

江の島ディノランドで行われた会議。
そこではスピノサウルス舎の拡張工事の他、同じ砂漠の低地に住むシチパチとピナコサウルスの共同展示等、施設の改善を職員たちは提案し、入園者の増加について考えを巡らせていた。

資金不足からそんな小手先の対応に反発する者もいる中、繁殖に成功した小型恐竜、プッシタコとの園内散歩など新たなアイデアも出る。

会議に参加していたすずめは、プッシタコとの散歩にホンワカと笑みを浮かべた。
そんなすずめに園長は意見を求める。

先輩たちの視線にたじろぎつつも、すずめは「推し恐竜」を見つけてもらいたいと答えた。

その為のツールとしてすずめはSNSのより積極的な活用を提案した。
トリケラトプス、マサルの折れた角の展示はまさにSNSで拡散した。
その事で先月は来援客の内訳で若年層が熟年層を始めて上回った。

具体的には他の園でも行っているように恐竜たちの普段の様子の配信を行い、ゆくゆくは投げ銭やファンクラブ等、個人が恐竜と繋がる取り組みを行いファンを増やし、利益と集客に繋げられたらと締めくくった。

すずめは恐竜という一括りではなく、性格の違う個々の恐竜、それぞれを好きになってもらい、この子に会いたいから来るという状況を目指していた。

すずめのアイデアを職員たちは好意的に受け止め、今後のSNSでの発信は彼女に任されることとなった。

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感想

今回はディノランドでの会議の様子から始まり、配属先を決めるため剣竜と堅頭竜を担当することとなったすずめ、パキケファロサウルス、ハチベエの怪我と原因、スピノサウルス、アイガーと二人の女子高生、ステゴサウルス、モミジのお引越しと飲み会、五十嵐の過去とブルーワールド等が描かれました。

今回はその中でも五十嵐が務めていたブルーワールドの方針についてが印象に残りました。

作中、描かれたブルーワールドは現実にも存在する大型水族館と同様、表と裏を完全に分け、来援客の前には飼育係が出る事が基本無く、巨大な水槽に展示され泳ぐ海洋生物たちを眺める形になっていました。

以前、行った水族館でも同様にゆったりと泳ぐ魚たちを眺めるだけで、個々の詳しい説明などはなされていなかったように記憶しています。

確かにのんびりと泳ぐジンベイザメやマンタを見ているのは楽しかったのですが、今思えば詳しい生態についても知りたい気がします。

雰囲気に重きを置く館長と展示している者達について、もっと知ってもらいたい五十嵐。

スタンスの違いから相いれない二人がどうなるのか。
続きが楽しみです。

まとめ

水族館は作中、館長が言うように幻想的で現実を忘れられる空間だったように思います。
ただ、雰囲気作りのために、生き物についての詳しい説明がないのも寂しい気がします。

雰囲気を楽しむ人、もっと知りたい人。
それぞれのニーズに応えた仕組み。そんなものがあれば嬉しいな。
エピソードを読んでいて、そんなことを思いました。

こちらの作品はコミックバンチwebにて一部無料で閲覧いただけます。
作者の木下いたるさんのTwitterアカウントはこちら

お読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのMuhammad Naufal Subhiansyahによる画像です。
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