漫画

天狗の台所 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

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ローストチキン
天狗の台所 2 アフタヌーンKC

作:田中相
出版社:講談社

日本に住む兄、基(もとい)の下で十四歳の誕生日から一年、過ごす事になったニューヨーク育ちの少年、オン。
自分が天狗の末裔だと知ったオンは超常的な力を期待するが、兄の基は背中に翼はあるものの、犬のむぎと喋れる以外は人間と変わらず、オンはそんな基と共に自然に囲まれた家で昔話のような生活を送る事となり……。

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登場人物

飯綱式子(いづな しきこ)
飯綱家当代、基とオンの祖母
ショートカットの老婦人。
基が十四歳の時、一緒に現在の家で過ごした。
その後、基は農作物を育て食す暮らしを続けたいと、ニューヨークには戻らない事を決めた。

白峯堪(しろみね かん)
白峯家当代、天狗連盟の幹部の一人
白髪白眉の老人。

比良山雅味(ひらやま がみ)
比良山家当代、天狗連盟の幹部の一人
黒髪の男。

愛宕連太郎(あたご れんたろう)
愛宕家当代、天狗連盟の会長、有意(ゆい)の祖父
白髪七三分けの老人。
基の背に翼が生えたと聞き、天狗連盟の威光を取り戻せると基を囲い込もうと幹部を引き連れ彼の下を訪れる。

鞍馬威一郎(くらま いいちろう)
鞍馬家当代、天狗連盟の幹部の一人
スキンヘッドで大柄な老人。

大峰松治(おおみね まつじ)
大峰家当代、天狗連盟の幹部の一人
白髪まとめ髪の老人。

ひな
基の家の近所の幼い女の子
黒髪オカッパでキリっとした眉の幼女。
オンにジュズダマを使ったネックレス作りを教える。

大山八千代(おおやま やちよ)
神奈川、大山伯耆坊の末裔、正月に基の家に集まった天狗の末裔の一人
ゆるふわロングの女性。
ふんわりした雰囲気のお茶目な女性。
日本酒党。

鞍馬るる
京都、鞍馬山僧正坊の末裔、正月に基の家に集まった天狗の末裔の一人
前髪パッツンロングの女性。
オシャレで姉御肌の女性。

英彦正一(ひこ せいいち)
福岡、英彦山豊前坊の末裔、正月に基の家に集まった天狗の末裔の一人
ポニテで髭の物静かな男性。

秋葉修身(あきば おさみ)
静岡、秋葉山三尺坊の末裔、正月に基の家に集まった天狗の末裔の一人
そばかすの青年。
正月に基の家に集まった天狗の末裔の中で唯一、大天狗の末裔でないため、オンに対しても年上ながら敬語で話す。

比良山珠緒(ひらやま たまお)
滋賀、比良山次郎坊の末裔、正月に基の家に集まった天狗の末裔の一人
黒髪ショートで眼鏡の女の子。
基のファンで、彼との暮らしの素晴らしさに気付いていないオンに対しきつく当たる。

あらすじ

兄の基が背中に翼を持つ先祖返りだと知ったオン。
彼は基に天狗の神通力的な超常の力を求めるが、基はそんなものはないと静かに返すのみだった。

あきらめきれない様子のオンに、基は自分が十四歳だった頃、背中に翼が生えた事で起きた出来事を伝え聞かせた。

基の背に翼が生えた事。
それは衰退の一途を辿る天狗連盟の幹部たちに、否が応でも期待を持たせた。
基に神通力があれば、やりようによっては連盟の威光も取り戻せる。

京都で預かる。
そう言った会長の愛宕連太郎に基の祖母、式子は牙を剥いた。

子供に羽が生えたところで、種族の斜陽は変えられない。
隠遁の一年が終われば基はアメリカに帰す。
式子はそう突っぱねたが、幹部たちは基の意思を無視して自分たちの管理下に置こうと言葉を紡ぐ。

そんな祖父たちの言葉を廊下で聞いていた有意は、うちのジジイって最低じゃんと顔をしかめた。
有意の後ろ、熱で顔を真っ赤にしていた基は襖を開け、祖母の式子に鍋焼きうどんが食べたいとリクエストしたのだった。

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感想

今回は基の背に羽が生えた事で集まった天狗連盟の幹部と鍋焼きうどんのエピソードから始まり、焼き芋のポタージュ、ローストチキンとクリスマスプレゼント、大晦日の鬼迎、お正月、天狗の末裔とお雑煮、花札とたこ焼きパーティーなどが描かれました。

その中でも今回は基の意思を無視する天狗連盟の幹部たちと、孫だからではなく、誰であっても子供を守ろうとした式子の姿が印象に残りました。

具体的な事は分かりませんが、天狗の神通力によって連盟はかなり幅を利かせていたのでしょう。
その力が弱まり消えた事で、連盟の影響力も弱体化したのではないでしょうか。

そこに先祖返りした基が現れ……。

ただ基が仮に神通力を備えていたとしても、連盟の威光は長く続かないようにエピソードを読んでいて感じました。
有意の話では翼が生えた末裔は現在、基一人でそれ自体も二、三百年ぶりの事らしいです。

種としての天狗は滅びかけており、基の子が力を受け継ぐ確率は低いでしょう。
基の人生を奪って組織の延命を図っても、高々数十年。

そう考えると、式子の言うように意味はないように感じました。

まとめ

年の瀬からお正月まで、冬の日々がこの巻には収録されました。
冒頭に登場した鍋焼きうどんのほか、ポタージュ、アップルサイダーなど、寒い時期ならではのラインナップがとても美味しそうでした。

次巻は春。
雪が消え、緑が芽吹く季節。
どんな食べ物が登場するのか、読むのが楽しみです。

この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読み頂けます。
作者の田中相さんのTwitterアカウントはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのRitaEによる画像です。
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