地図にない場所 3 ビッグコミック
著:安藤ゆき
出版社:小学館
琥珀(こはく)のスランプだと思えばいいという言葉で、夏の補習に行くことが出来た悠人(ゆうと)。
成績について解決した訳ではなかったが、彼の気持ちは前を向いた。
そんなユートは改めてコハクと地図にない場所「イズコ」探しを続けていた。
しかし、コハクと親しくしている事を母親に知られてしまい……。
登場人物
青石(あおいし)
琥珀の税理士
明るく少し天然なイケメン。
琥珀に恋をしているようだ。
久地(くじ)
イズコの事を知る男
黒髪眼鏡の男性。
悠人達が聞き込みを行ったスーパーの店員の友人。
小学校の教師。
あらすじ
コハクに挨拶に行くという母。
ユートは母がコハクに何か自分の事を話す事に不安を感じていた。
また、家が隣という事以外、赤の他人であるコハクと行動している事が知られる事も世間的にまずいとも感じていた。
以前はコハクに自分が落ちこぼれであると知られたくはなかった。
だが今は、彼女に勉強についていけていない事を話し、強くなれた気がしていた。
今の関係を続けたいユートは口止めのため、コハクに手紙を書きそれを彼女の部屋のベランダにそっと張り付けた。
風呂上り、ベランダに涼みに出たコハクはユートの手紙を見つけ笑みを零す。
それから三日、コハクはマンションから姿を消していた。
感想
今回はユートの手紙を読んで姿を消したコハクのエピソードから始まり、コハクと虫取り、コハクとユート母、買い物とイズコの聞き込み、花火大会と税理士の青石の恋、イズコの正体等が描かれました。
今回はその中でもイズコの正体についてが印象に残りました。
地図にない場所「イズコ」
ユートとコハクはその「イズコ」を探すため、行動を共にしてきました。
真相が判明してしまえば二人が一緒にいる必要は無くなります。
なんでしょうか、分からない物の正体を知りたいという気持ちと、それを知るため行動する過程の楽しさ。
追い求めている間が一番楽しくて、手に入れてしまったとたん、その楽しさは終わってしまう。
真実を知ったユートはコハクに真相を話すのか。
次巻も楽しみです。
まとめ
この巻の終盤、花火大会の帰り雨に降られたユートは家の鍵を無くしたコハクを自宅に招き入れます。
家族旅行で二人っきりになったユートは、コハクに誰かに好きと言われたらどう思うか尋ね……。
ユートはコハクと一緒に行動する事を楽しいと感じていますが、その感情は恋ではなく友情のように読んでいて感じます。
コハクに恋をする青石の登場で、気の合う友人が遠くなってしまうかもしれない。
終盤のユートの問いかけには、そんな思いもあったのかなと思いました。
何にしても、彼の問いかけに対するコハクの答えが気になります。
この作品はビッグコミックBROS.NETにて第一話が無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。