漫画

空挺ドラゴンズ 第二巻 あらすじ・感想等

投稿日:2019年3月22日 更新日:

カツレツ
空挺ドラゴンズ 2 アフタヌーンKC

著:桑原太矩
出版社:講談社

空を泳ぐ龍を求め、旅をしながら龍を狩る「龍(おろち)捕り」たちのお話です。

捕龍船クイン・ザザ号は、嵐の中光る龍に遭遇したり、空中海賊に襲撃されたりしながらも、クレータの中に作られた捕龍基地として栄えた有数の港町「クオーン市」に辿り着きました。

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第6話 初めての解体と龍の壁掛け あらすじ1

クオーン市では船の修理も兼ねて、しばらく滞在する事になった。
乗員たちは、陸での暮らしをそれぞれ満喫しようと計画を語り合っていた。
ある者は酒、ある者は女と楽しみ方は人それぞれだ。

ミカはぶれることなく、捕獲した龍をさっさと解体したいようだ。

解体作業中、ギブスからタキタに声がかかる。

「お前も解体やってみろ」

タキタはクイン・ザザに乗って初めてとなる、解体作業を行う事になった。
及び腰で龍に刃を入れるタキタに、ギブスの檄が飛ぶ。
汗を流し解体作業に従事するミカの姿が目に入り、タキタは海賊の一件で傷を負った右目蓋の包帯を外し、勢いよく刃を龍に突き立てた。

ギブスの指示を受けながら、龍を解体していく。
革、油、肉、内臓、船員総出の作業は続き、解体は終了した。
タキタはクイン・ザザの搬入口に寝そべり、空を眺めていた。
それを見たミカは、串焼きを手になんだあいつと呟く。

その言葉を聞き留め、ヴァニーが色々続いたからと口にした。
嵐に遭遇したり、海賊に撃たれたり気を張り詰めていたから、陸に下りて溜まっていたものが、一気にでたのだと彼女は語った。

腹が減ってるだけじゃないのかというミカに、ヴァニーはこういう時に新人はぽんと船を降りるものだとヴァニーは話した。
それを聞いてミカは、串焼きを口にしながらタキタを見た。

タキタに串焼きを差し出すと、彼女は美味しそうにそれを頬張った。
串焼きはワインの調味液につけて焼かれており、串は葡萄の枝らしい、ミカが言うにはこうすると枝の香りが肉にうつるらしい。

串焼きを食べながら、タキタはミカに出かけないのか問う。
これ食ったら行くよとミカは答えた。

あらすじ2

タキタはミカについて行くことにした。
服もこういう時しか着ることのない一張羅だ。

市場を抜け、たどり着いた先はテントだった。
中に入ると、煙管を手にした老人が座っている。
その後ろから子供が窺うようにこちらを見ている。

ミカはまだくたばってないな、ウラ爺と老人に声をかけた。
ウラ爺はそれに、お前もなミカと返した。
ウラ爺は今日は連れもいるのかとタキタに気付き、若いお嬢さんかねと続けタキタに手を伸ばした。

タキタは彼の目が視力を失っていることに気付き、何故女と分かったのか問うた。
ウラ爺は匂いでわかると口にしながら、伸ばした手をタキタの胸に置き、ほら当たったと話した。

なんですかこの色惚けジジイはと、少し憤慨しながらタキタはミカに尋ねる。
ミカは千剖士と短く答え、続けて千剖士について説明した。

ミカの説明によると、古くから龍の解体・加工に携わって来た一族らしい、ウラ爺はその一族の族長という。
ミカは差し入れの煙草と酒をウラ爺に渡し、自分たちが捕った龍の革をウラ爺の前に置いた。

革はテントに飾ってあるタペストリーに使うようだ。
ウラ爺はタキタに、飾られた一枚一枚が別の龍の革で出来ていると説明した。
千剖士の慣わしで、解体した龍の革を縫い付け、族長が受け継いでいくそうだ。

ミカは一族ではないが、ウラ爺が認め迎え入れたらしい。
ミカはタペストリーを触っており、タキタが近づくと俺が初めて捕った龍だと説明してくれた。
タキタは壁一面に飾られた壁掛けが全て龍だと知り、その数の多さに驚きを覚えた。

ウラ爺が言うには、捕龍船が生まれる前の時代のものらしい。
ミカはタキタが目を向ける全てを知っていた。
どうして全部知っているのかと尋ねるタキタに、ミカはウラ爺から聞いて全部覚えたと話した。

ミカは何日も壁掛けの前から離れなかったとウラ爺に聞き、その気持ちはタキタにも、なんだかわかる気がした。
ミカはウラ爺に、これはさっき解体したばかりだから、鞣してくれと頼んだ。

それを聞いたタキタは、自分がはじめて解体した龍であることを告げ、壁掛けに加えてもらえるのかと喜びも顕わに聞いた。
ウラ爺はそれを聞き、それでは特に美しく仕上げないとなと笑顔で答えた。

その後タキタは壁掛けの作業を見学させてもらう。
作業している女性に、模様の意味を聞くと、革の持つ特徴、色、質感、鱗や毛の有無、凹凸や傷跡から直感で模様を作り出すと彼女は答えた。

縫い付け作業の行程に入り、その作業を熱心に見ていると、縫い付けをやらせてもらえることになった。
タキタが縫い付けたものは、少し荒いし糸もよれているが、女性は好きだと言ってくれた。

出来上がった壁掛けを見て、笑顔を見せるタキタの様子に、ミカはやっぱり腹減ってただけじゃねぇかとぼそりと呟いた。

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今回の見どころ

・巨大龍と特大カツレツ
今回はやはり、クイン・ザザでは獲ることのできない大型龍との戦いでしょうか。
大型船が曳行してきた巨大龍は、毒で弱っていただけで、死んではいませんでした。
市で暴れ出し、被害も拡大、商船が次々と逃げ出す中、クイン・ザザの一行は巨大龍相手に戦いを挑みます。

もう一つの見どころは、ミカが食べたがっていたカツレツです。
ヨシが作ったカツレツは、大きさが一メートル程あるでしょうか、迫力満点の料理です。

まとめ

二巻は全てクイン市で起こる出来事に占められていました。
一巻はほぼ空の上でしたので、街の人々の暮らしが垣間見えるシーンは作中の時代設定がわかり、楽しめました。

この作品はこちらで一部無料で読む事が可能です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのHans Braxmeierによる画像です
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