八月九日 僕は君に喰われる。 4 バンブー・コミックス
著:tomomi
出版社:竹書房
怪異に愛され執着される少年、櫻井青(さくらい あお)。
八月九日、そう呼ばれる街の姿をした怪異の核にされた青をめぐり、怪異(おんな)たちは争い合う。
そんな血に塗れた争いに新たな怪異が参戦し……。
登場人物
鮫島事件
ショートカットでギザギザな歯の女。
2ちゃんねるで語られた存在しない事件を基にした怪異。
多くの顔を持ち金槌を武器としている。
青に舞台のチケットを手渡す。
赤いちゃんちゃんこ
青を消すように言われ街に潜入した男、柱場の相棒
マスクで巨乳な女。
トイレに出現する赤い半纏を着せる怪異。
武器は剃刀。
あらすじ
青が住んでいる街、そのものが八月九日を永遠に繰り返す巨大な怪異だった。
青に毒を飲ませた使人の目的は、青をその街の心臓とし、彼を狙う怪異たちを争わせ強力な供物を得る事だった。
青や柱場は繰り返す日々により、記憶を保つ事が出来ず、同じ日を過ごしている事に気付いている柱場も、会話の内容や起きた事を忘れてしまうようだった。
柱場はその怪異、八月九日を攻略管理するため、送り狼、ミヤコに協力を申し出る。
その翌日、柱場達は青のアパートを訪れ、柱場はミヤコと話し、青の警護は相棒の赤いちゃんちゃんこに任せた。
トイレにまでついてくるちゃんちゃんこに困惑する青の前に新たな怪異(おんな)があらわれ……。
感想
八月九日という街の姿を壺に見立てた、怪異同士の蟲毒。
今回はそんな怪異の一体、鮫島事件の登場から始まり、柱場による青の保護、青の隣室をめぐってのミヤコと八重(やえ:八尺様)の戦い、八重に小指を食いちぎられた青などが描かれました。
タイトルにある喰われるという言葉。
それは文字通り、物理的に食べられるという事なのか。
鮫島事件が青に手渡したチケットの意味は。
小指を食らい姿を消した八重はどこへ行ったのか。
他人から命を盗んだという青の罪も含め、先が気になります。
まとめ
鮫島事件。
掲示板の住人たちが作り出した、触れてはいけない架空の事件。
小松左京さんの牛の首に似たものを感じました。
こちらの作品はWEBコミックガンマぷらすにて一部無料でお読みいただけます。
作者のtomomiさんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。