僕の妻は感情がない 5 MFコミックス フラッパーシリーズ
著:杉浦次郎
出版社:KADOKAWA
お料理ロボットミーナと彼女にプロポーズしたサラリーマン、タクマの日々を描いた作品、その第五巻。
登場人物紹介
久永めぐ(ひさなが めぐ)
神宮前中学校ロボット研究部部長、ロボットを町から追い出す会会長
セミロングで涙ボクロの少女、中学二年生。
ロボットが人間の権利を奪っていると考え、会員(部員)にロボットの活動の妨害を行わせている。
タクマの隣人である絵里栖(えりす)もロボットを町から追い出す会に所属している。
高須賀明日香(たかすか あすか)
神宮前中学校ロボット研究部部員、ロボットを町から追い出す会会員
おさげの少女、中学一年生。
公園で働く清掃ロボットに架空の問いかけを投げかけ、活動を阻害した。
小野美智香(おの みちか)
神宮前中学校ロボット研究部部員、ロボットを町から追い出す会会
三つ編み眼鏡の少女、中学二年生。
ロボットの内部で動かすアプリを制作し、バグを意図的に作る事、パズル要素を組み込むことでアプリを使用したロボットのパフォーマンスを低下させた。
メイダ2型
ABCロボット社製の家政婦ロボット
親密な様子のタクマとミーナの姿を見て相談に訪れる。
女性型ロボットを所持している事を隠したい主人から、外出時はマスク型ヘルメットの着用を指示されている。
五月(さつき)
ミーナと同タイプの家政婦ロボット
ミーナとは違いフェイスプレートは微笑みを浮かべている。
生前の主の言葉を守り、現在は発売されていないジュースを買うため自動販売機の前に立ち続けている。
アイスクリームロボ
ショッピングモールのアイスクリーム屋の宣伝ロボット。
ハイテンション。
勇絵里栖(いさみ えりす)
紗瑛の娘 ポニーテールの女の子。 タクマとミーナが良い関係を築いている事が理解出来ず、ミーナとの会話で苛立ちをあらわにする。
あらすじ
ミーナの生活にマモルが加わったことで、アパートが手狭に感じたタクマは平屋の戸建て住宅に引っ越しをした。
幽霊らしき何かの棲むその家での暮らしは、ミーナの活躍(何かへの料理の提供)などもあり順調に思えた。
しかし、隣人である少女、勇絵里栖(いさみ えりす)は、ロボットであるミーナが人間のタクマの妻を名乗る事に否定的だった。
ミーナと絵里栖の話し合いは平行線をたどり、やがて口論ではどうにもならないと悟った絵里栖はスタンガンを持ち出し……。
感想
今回はロボットを嫌い、破壊を宣言する少女、絵里栖とミーナのやり取りから始まり、絵里栖の所属する「ロボットを町から追い出す会」の面々と彼女たちの活動、メイダ2型と人の感情について、相合傘とサツキ、映画とショッピング、タクマとサツキ、ミーナ対絵里栖、絵里栖の秘密とロボットを町から追い出す会などが描かれました。
今回はその中でもタクマたちが雨の中で出会ったミーナ型のロボット、サツキのエピソードが印象に残りました。
彼女は主人の生前の命令、自分が動かなくなったら最優先で「はちみつレモン」を買ってきてほしいという事を実行しています。
しかし、はちみつレモンはかなり前に販売が終了しており、命令の実行は不可能だと思われました。
サツキの所有者は彼女が壊れるまで、自分を忘れてほしくなかった。
作中、サツキも所有者と一緒に壊れたかったとタクマに吐露します。
あくまで便利な家電扱いのロボットたち。
感情豊かに見えるサツキやメイダ2型のようなロボットの想い。
彼女たちの想いや記憶はどこに行くのか。
エピソードを読んでいてそんな事を感じました。
まとめ
大量生産されたロボットであっても、働く環境はそれぞれ違い、経験や記憶によりオリジナリティが生まれ替えの利かない存在になる。
今回、収録されたエピソードを読んでそんな事を感じました。
こちらの作品はComicWallkerにて一部無料で閲覧いただけます。
作者の杉浦次郎さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。