僕の妻は感情がない 4 MFコミックス フラッパーシリーズ
著:杉浦次郎
出版社:KADOKAWA
お料理ロボットミーナと彼女にプロポーズしたサラリーマン、タクマの日々を描いた作品、その第四巻。
登場人物紹介
大谷富一(おおたに とみかず)
ミーナシリーズの生みの親 体調が悪く体を機械化している。
ミーナに前の主人(大谷)はお前を捨てた酷い奴だという偽の記憶を植え付けた。
峰岸幸史郎(みねぎし こうしろう)
タクマの叔父
黒髪顎鬚おじさん。独身。
タクマにミーナを使って夫婦ごっこをするなと説教する。
小杉大輔(みねぎし だいすけ)
タクマの父
黒髪短髪の男性。
人に気を使いすぎるタクマに好きに生きろと告げた。
小杉絵美(こすぎ えみ)
タクマの母
ショートカットの女性
ミーナの所有者がタクマである事に忌避感を感じ、所有権の移譲を提案する。
お隣さん
タクマ達が越した家ににいた何か
当初はタクマ達を追い出そうとしていた。
勇紗瑛(いさみ さえ)
越した家の隣人
彼女はタクマの妻がロボットのミーナである事も受け入れているようだ。
勇絵里栖(いさみ えりす)
紗瑛の娘
ポニーテールの女の子。
タクマとミーナが良い関係を築いている事が理解出来ず、ミーナとの会話で苛立ちをあらわにする。
あらすじ
タクマとミーナ、そしてマモルの三人の暮らしは順調に続いていた。
そんな中、記憶の共有化によってミーナの過去を見た西園寺ミーナ(スーパーミーナ)はその記憶の正体を突き止める為、ミーナのストレージに侵入、ミーナの一番古い記憶に入り込む。
その記憶によれば、ミーナの前の持ち主はロボット開発者の大谷。
彼はミーナシリーズの生みの親で、開発コンセプトは愛を受け取った時、愛のようなモノを返す唯一無二の存在になれるロボットだった。
彼は元々体を悪くしており、腕や体を機械化していた。
ミーナのプログラムを手掛ける間もその状態は悪化していき、自分が長くない事を知っていた彼はミーナが新たな主人に仕える時、自分に遠慮しないよう、彼女の記憶データを前の持ち主はミーナを捨てた酷い奴という設定に書き換えた。
だが、書き換えた筈のデータはミーナのストレージの奥深くに残されていた。
そんな記憶を見た西園寺は、ミーナがさっき見たデータを記憶の奥底に隠して守り抜いたのだと分かった。
感想
今回は西園寺ミーナ(スーパーミーナ)が見たミーナの記憶から始まり、叔父とミーナ、両親への挨拶、引っ越し先の家に潜む何か、絵里栖とミーナ等が描かれました。
今回はその中でも全体を通して描かれた、人間のタクマがミーナを妻とした事に対する人々の反応が印象に残りました。
叔父の幸史郎はタクマがミーナを結婚している間だけ人間扱いする事を嫌い、タクマの母、絵美は所有者であるタクマがミーナを妻にしている事に嫌悪感を覚えた様です。
また、タクマとミーナの関係が理解出来ない絵里栖はかなり激しく、二人の関係に反発していました。
今後、時代が進んでミーナの様なロボットや、人と変わらない反応を返すアンドロイド等が登場すれば、彼らをパートナーに選ぶ人も増える様に思います。
そうなった時、人々はどんな反応をしめすのか。
今回のエピソードを読んでいてそんな事を考えました。
個人的にはタクマとミーナが問題を感じていないなら、好きにすればいいというタクマの父、大輔のスタンスが一番共感出来ました。
まとめ
ミーナと話し、ロボットは人間の代用品に過ぎないと苛立ちをあらわにした絵里栖。
彼女が何故それ程、ロボットと人との愛情を否定するのか、実力行使に出ようとした絵里栖にミーナはどう対処するのか。
次巻も楽しみです。
こちらの作品はComicWallkerにて一部無料で閲覧いただけます。
作者の杉浦次郎さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。