黒鉄のヴァルハリアン 4 ヤングジャンプコミックス
著:松原利光
出版社:集英社
呪いにより、目に映る全てが敵に見えていた古代ローマの英雄、スパルタカス。
彼を打ち倒し、死戦士の復活を以て呪いの解除を試みる女剣闘士クリクソス。
彼女と共闘し鉄二郎(てつじろう)は、ローマへの怒りで狂戦士と化していていたスパルタカスの頭部を撥ね飛ばしたが……。
登場人物
鴉面の武士
鴉の面と黒い甲冑を着た黒髪の武士
カーラの切り札であった親衛隊、ローマ建国初代王、ロムルスとレムス、剣闘皇帝コンモドゥスの三人を苦も無く排除した。
上層の神々に仕えているらしく、下層へ逃亡し死戦士の錬成を放棄したカーラを処断した。
鉄二郎と同じく相馬流の使い手。
その正体は成長した鉄二郎の息子、武丸(たけまる)だった。
スヴェン
世界樹の枝から上層を目指した鉄次郎が出会ったヴァイキングの少年。
隈取編み上げ髪の少年戦士。
スヴェンたちヴァイキングは、大砲とフリントロック銃を装備したナポレオン率いる艦隊と戦いを続けていた。
あらすじ
頭の上半分を失ったスパルタカス。
その体が復活の鐘の音で再生する。
蘇ったスパルタカスの目には、もう狂った怒りは宿ってはいなかった。
鉄二郎はスパルタカスとクリクソスと共に、立ちふさがるローマ兵を薙ぎ払いながら世界樹の洞に作られた地下闘技場を後にし、カーラの砦で彼の帰還を待っていたフリスト達と合流。
ローマ軍を率いるクラッススと改めて対峙した。
砦潜入時とは状況は逆転。
砦内では砦の構造を見抜き、敵軍の馬を奪ったハーン率いるモンゴル軍が、砦の外に配置していた兵は加護付きを破った関羽が、ローマ軍を圧倒していた。
そんな状況を呼び込んだ原因である鉄二郎に怨嗟の視線を向け、クラッススはどうすべきかと頭を抱える。
そんな彼の上、世界樹を牛耳るワルキューレ、カーラが姿を見せた。
感想
今回は呪いが消えたスパルタカスの加入から始まり、ローマ軍撃退、カーラの登場とヴァルハラの真実、鴉面の武士、カーラの死、武丸との再会、武丸を追って更に上へ等が描かれました。
この巻ではラスボスと思われていたカーラが、上層からの逃亡者に過ぎず鉄二郎達が戦っていたヴァルハラも、天界の一部に過ぎない事が判明しました。
上層では世界樹の枝(カーラが支配していた世界樹は無数にある枝の一本に過ぎなかった)がそれぞれの世界を形作り、そこでは呼び込まれた英雄の魂が戦いを続けていました。
鉄二郎は神によって管理者となったという息子、武丸と再び話す為、上を目指し新たな戦場へと赴きます。
その戦場では銃や大砲を持ったナポレオン率いる軍隊が登場しました。
銃や大砲がありなら、今後、世界大戦で登場した兵器、マシンガンや戦車、戦闘機を持った軍隊も参戦するのか。
もしそうなったら、さすがに鉄二郎も勝てないんじゃないか。
そんな事を読んでいて思いました。
まとめ
次巻は英雄ナポレオンと、北欧の戦士ヴァイキングたちの戦いになるようです。
どんな展開になるのか、先が楽しみです。
この作品はとなりのヤングジャンプにて一部無料でお読み頂けます。
作者の松原利光さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。