GLITCH – グリッチ – 2 ビームコミックス
著:シマ・シンヤ
出版社:KADOKAWA
桃迦町に違う世界からきたというヒラタ。
そのヒラタたちがGLITCH(グリッチ)と呼ぶ現象によって、町には人類とは別の種族が迷い込んでいた。
その現象、GLITCHは呼び込むだけでなく、人を別の世界へ連れ去る力も有していて……。
登場人物
駐在さん
桃迦町の交番で勤務する警察官
黒髪太眉の青年。
交番勤務は彼一人らしく、住民からの訴えに一人対応している。
同業者と気が合わず警官になった事を少し後悔している。
カナメ・ネネ
アキラの友人、イトの母
セミロングの女性。
アキラの母が務める病院で看護婦として働いている。
ユイカ
ネネの恋人
黒髪前髪パッツンで眼鏡な女性。
役場で働いている。
ガブ
アキラの友人、ケイの父親
浅黒い肌に黒髪メガネの男性。
姿を消した妻、ヒデノを思いながらケイと二人暮らしている。
ケイの祖母
オカッパ頭で快活な老婦人。
普段は沖縄で暮らしているようだ。
娘のヒデノを待ち続けるガブを気遣う。
ヒデノ
ケイの母親
黒髪ロングの女性。
八年前、突然姿を消した。
あらすじ
アキラが通う学童の掲示板。
そこにバイトの募集に交じり、尋ね人のチラシが貼られていた。
行方不明になったのはナガノユウイチという54歳の男性。
どうやら犬を探しに行って行方が分からなくなり、その後、犬だけが戻ってきたそうだ。
老人でも子供でもない大人が、忽然と消えることなんてあるのかな。
後日、サイの店に集まった面々に、ミナトはグリッチには逆もあるのではと自身の考えを話した。
サイは十年ほど前、突然、桃迦町に来てしまった。
彼のいた世界では恐らくサイは失踪扱いとなっているだろう。
それと同様、行方不明になったナガノもグリッチによって、別の場所に連れ去られたのでは。
イトは彼女の推測に同意するが、サイは頻繁に行方不明者が出ているわけではないし、一人だけでは関係があるかわからないと慎重論を述べた。
まとめとして、イトが今わかっている事を羅列すると
・グリッチの回数は増えている。
・こことは別の世界があって、そこから桃迦町に移動してしまう人がいる。
・グリッチが見えるのはクラスにひとりかふたりぐらい。
・グリッチが発生する中心点は、たぶん森。
「まとめると何もわからない気がしてきた」
頬杖を突きぼやくアキラにミナトは言う。
「行方不明の人、ひとりじゃないとしたら?」
「もしこれから何人も消えちゃったら」
「大変なことになるな」
ミナトとイトの言葉を引き継いだのは、遅れて来たケイだった。
感想
今回は前巻のラスト、飼い犬を探して森に足を踏み入れ、グリッチによって消失したおじさん、ナガノユウイチの尋ね人のチラシから始まり、失踪者についての考察、ミナト達の母、ノエとの会話、イトの家と桃迦町について、ケイとおばあ、ヒラタの家、さらわれたヒラタなどが描かれました。
今回、印象に残ったのはグリッチの性質について。
物語を読み始めた当初、グリッチという現象は別の世界とつながり、その世界の住人をこちらに呼び込むモノという認識でした。
ですが、よくよく考えれば、つながるのであれば、こちらから向こうへ流される者がいてもおかしくありません。
作中語られた、突然姿を消したというケイの母親ヒデノ。
彼女もグリッチにより別の世界へと行ってしまったのか。
もしそうなら、帰ってくる事は出来るのか。
こちらに来てしまったヒラタの事も含め、いろいろ気になります。
まとめ
この巻の終盤、グリッチにより呼び込まれた獣(肉食獣タイプ)にヒラタが攫われてしまいました。
彼は無事なのか。ヒラタを追って森に入り込んだミナト達はどうなるのか。
早く続きが読みたいです。
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