ドロンドロロン 2 ジャンプコミックス
作:大須賀玄
出版社:集英社
モノノケ退治の専門組織イザナギ隊。
そのイザナギ隊のエリート侍、柳生ギンチヨ(やぎゅう ぎんちよ)にスカウトされた佐々木ドラとモノノケのクサナギ。
二人はギンチヨと共にモノノケ狩りを続けていた。
そんな二人の前にイザナギ隊の隊員と多くの民間人を殺めた牛の頭に蜘蛛の体を持つ妖、般若牛鬼が現れる。
ドラの母親も犠牲となった大厄災を引き起こしたその般若牛鬼に、ドラとクサナギ、そしてギンチヨは戦いを挑むが……。
登場人物
ヒデヒサ
八本の黒い蛇を背中から生やした人型のモノノケ
般若牛鬼の腹の中で眠っていた。
蛇の口から放たれる攻撃は建物を消し飛ばす威力を持つ。
曇林院ヘイスケ(うじい へいすけ)
イザナギ隊で駆除数トップの上士侍(じょうしじ)
本人は敬われる事を望んでいるが、その言動や態度で尊敬されづらい。
ドラ達を圧倒したヒデヒサとも対等に渡り合う。
柳生ユウサイ(やぎゅう ゆうさい)
イザナギ隊創設者の一人、大隊長、ギンチヨの祖父
白髪長髪、顎鬚頬傷の老人。
ドラとクサナギの指導をヘイスケにゆだねる。
冨田トウマ(とだ とうま)
イザナギ隊隊員
金髪ツンツン頭の元ヤンキー。
仲間思いで隊員達にも好かれている。
高校時代、ドラに後輩達(14人)を撃退され、その敵討ちにタイマンを挑み、四か月間敗れ続けた。
ドラと再会し妖力の何たるかを彼に教えた。
ヘイスケの部下として動いている。
ヨシヒメ
ヒデヒサの仲間らしきモノノケ
髪の長い女の姿のモノノケ。
妖磁波という念話の様な力の他、糸を自在に操る。
おそらく絡新婦(じょろうぐも)。
タメエモン
ヒデヒサの仲間らしきモノノケ
黒髪でマワシのモノノケ。
酒のツマミに人を食う巨漢なモノノケ力士。
カンベエ
ヒデヒサの仲間らしきモノノケ
白髪オカッパ糸目のモノノケ
軍師っぽい。
諸岡(もろおか)
イザナギ隊小隊長
黒髪髯でいかつい顔のおじさん。
隊員歴15年のベテラン。
熱血漢。
真壁(まかべ)
諸岡小隊の隊員
茶髪アフロで髯の男。
小早川イチハ(こばやかわ いちは)
諸岡小隊の隊員
黒髪で額に傷の青年。
幼い頃、弱っていたモノノケをかくまった。
そのモノノケに裏切られ額に傷を負ったが、未だにモノノケと人が共存する事にあこがれを抱いている。
その関係からドラとクサナギのコンビにも親近感を抱く。
あらすじ
母親の事で頭に血が上っていたドラだったが、クサナギに諭され改めて復讐ではなく人々を守る為、戦う事を決意する。
一方現場に駆け付けたギンチヨは下士侍に住民の避難誘導を任せ般若牛鬼と対峙した。
一年前、彼女は力が無く前線に立つことさえ許されなかった。
その憤りから彼女は日々鍛錬を続けてきた。
ギンチヨは牛鬼の放った針をすべて撃ち落とし、牛鬼が打ち下ろした爪を躱し背中へと飛ぶ。
柳生神速剣 ネワタシ穿孔
妖力を込めて放たれた一撃は牛鬼に傷一つ付けられなかった。
迫りくる爪を何とか躱し飛んだギンチヨに、牛鬼の牙が迫る。
――しまった!
肝を冷やすギンチヨの体を間一髪で何かが掻っ攫う。
彼女を救ったのは戦線に復帰したドラとクサナギだった。
感想
今回はドラとクサナギ、そしてギンチヨの三人による般若牛鬼戦から始まり、人型のモノノケヒデヒサ、ヒデヒサ対曇林院ヘイスケ、ドラとクサナギ、イザナギ隊の本部へ、イザナギ隊の侍と妖力、冨田による妖力について、ヒデヒサ、ヨシヒメ、タメエモン、カンベエ、四人のモノノケ、ヨシヒメ・タメエモン対イザナギ隊等が描かれました。
今回はその中でも冨田による妖力の解説が興味深かったです。
イザナギ隊に所属する隊員、侍。
彼らは自身の妖力を使い攻撃力及び防御力を上げる事で、強力なモノノケを討伐しています。
ドラはその妖力がゼロである為、攻撃はクサナギの妖力頼み、防御については自身の身体能力に頼る戦い方をしていました。
作中、富田のアドバイスでクサナギはドラの体に妖力を纏わせる事に成功します。
その妖力もかなり強力だったようで……。
モノノケの中、今のところ唯一、人との共存を望んでいるクサナギ。
彼は一体何者なのか、読んでいてそのルーツが気になりました。
まとめ
終盤、ヒデヒサ達四人の根城へと向かったドラ達を含むイザナギ隊。
彼らはそこで四人の中の一人、モノノケ力士のタメエモンと戦う事になります。
ドラとクサナギ、そして冨田がどうタメエモンに立ち向かうのか、次巻も楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この作品は少年ジャンプ+で一部無料でお読みいただけます。
作者の大須賀玄さんのTwitterアカウントはこちら。