GIGANT ギガント 3 ビッグコミックススペシャル
著:奥浩哉
出版社:小学館
GANTZ・いぬやしきの奥浩哉さんの描く、SFファンタジー。
今回は、投票により実際に書かれた事が起こるサイト「ETE(enjoy the end)」の投票結果により、六本木に出現した高層ビルサイズの巨人「破壊神」と巨大化したちほの戦闘から、物語はスタートします。
第22話 歳の差 あらすじ
六本木に突如現れた巨大な怪物「破壊神」。
零を救うため巨大化した、ちほは、破壊神に立ち向かう。
しかし、ちほは巨大化出来る以外は普通の女性だ。
追い詰められ、破壊神が放つ破壊ボールを放たれる間際、零の泣く声が彼女にある閃きをもたらす。
破壊神を倒すことに成功した、ちほは零と抱き合った。
その後、二人は零の両親と合流、零はちほと付き合っている事を両親に話し、彼女が巨大化できる事も説明した。
四人はタクシーに乗り家に向かう、その道中で零の母から、ちほに対する質問が浴びせられた。
タクシーの中で零の母親から年齢を問われ、ちほは二十四と答えた。
母親は未成年と付き合っている事が、犯罪だとわかっているのかと、ちほに問う。
彼女は何も言えず黙り込む。
更に肉体関係を持ったのかを、言葉を濁しつつ問う母親に、ちほは沈黙する事しかできない。
母親を止めたのは零だった。
彼は、自分が死にそうになっていたら、助けに来てくれるか問い、ちほは命がけで助けに来てくれたと彼女を擁護した。
零は、ちほのような人はいないと口にする。
それに対して母親は若いから好奇心に惑わされているだけだと返す。
「僕のこと本当に思うなら!!
こんな立派な人と!!
息子がつきあってるだけで!!
祝福してくれるべきじゃない!?
親だったら!!」
零の言葉で車内は静まり返り、ちほは顔を押さえ泣き出した。
タクシーは、ちほを家の前で降ろし走り去った。
家では、もちが彼女を出迎えてくれた。
テレビが六本木の事件について報道している。
現時点で死者や怪我人は900人以上。
彼女は自分がしたことに怯え、激しく嘔吐した。
少し落ち着き部屋に戻るとテレビがニューヨークの模様を写している。
ヘルメットを被った男が、映画で有名な怪物と戦いを続けていた。
アメリカでは男はヒーローとして称賛されているようだ。
場面が変わり自分の姿がテレビに写しだされる。
彼女は自分が世界中で検索されている事を知った。
三巻の好きな所
・零の言葉
あらすじでも書いたタクシーでの零のセリフは、ちほの反応も含めて涙腺を刺激するものがあります。
この後二人は離れ離れになるのですが、早く彼らが再会するシーンが見たいです。
まとめ
この後、ちほは警察に捕まり裁判では死刑が求刑されます。
読んだ時はとても憤りを感じました。
彼女は零を救うため命がけで戦い、結果として多くの人を救う事に成功しています。
そんな彼女をテロを起こした犯人として扱い、犯罪者として裁こうとする。
作中で描かれる日本とアメリカの違いも、実際にこんな事態が起こったら、こうなるだろうなと納得できるものでした。
拘置所で零からの手紙を頬にあて、涙するちほがとても切ないです。
もち可愛いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。