漫画完結作品

トライガン・マキシマム1

投稿日:2019年2月26日 更新日:

スパゲッティトライガン・マキシマム1 YKコミックス
作:内藤泰弘
出版社:少年画報社

血界戦線の内藤泰弘さんの描く、SFガンアクションです。
掲載誌を変えて連載された前作「トライガン」からの続編です。

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#1 HERO REBORN あらすじ1

フィフス・ムーン事件、月に大穴を穿った後、ヴァッシュ・ザ・スタンピードは人々の前から姿を消した。

それから二年、巨大な十字架を背負った、黒いスーツの男が辺境の街に、バスから降り立った。
止まっていた物語は、再び動き出す。

バスから降りたウルフウッドは、酒場のドアをくぐった。
とたん客の全てが、彼に銃口を向ける。

彼が手を上げると、銃は降ろされた。
「エライ緊張感の街やな」そう言いながら、マスターに食事を頼む。

マスターは今のバスで来たのかとウルフウッドに尋ね、それを肯定した彼に気の毒にと告げた。
もう此処を出ることは出来ないよ。

マスターの言葉を証明するように、走り去ったバスに弾が打ち込まれ、バスは爆発炎上した。
街は今、伝説のガンマン、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの率いる郎党に囲まれている。そうマスターは話した。

「怪しいな本物なんか?」と口にするウルフウッドに、マスターも同意した。

ヴァッシュ・ザ・スタンピード。
そもそも彼に関する話自体が眉唾ものだ。

7都市の一つを灰に変え、600億$$の賞金首として手配、その後人類初の局地災害指定。
関わる事件は200を超え、被害総額は20兆$$オーバー。
フィフス・ムーン事件、月に大穴を開けたのもヴァッシュの仕業と噂されていた。

真に受ける方がどうかしている。そう語るマスターに、ウルフウッドは「伝説の真偽に関わらず、この街は脅威に晒されてるって訳や」と返した。

ところでとマスターは、ウルフウッドの十字架について尋ねた。
彼は名を名乗り、巡回牧師をしていると答えた。
それを聞いたマスターは、ウルフウッドに葬式を手伝ってくれと頼んだ。
どうやら牧師も死んだらしい。

二人が話していると、酒場のドアが開き、二人の人物が店に入って来た。
銃口が向けられるが、なんだリィナかとすぐに銃は降ろされた。

少女の名はリィナ、もう一人の男はエリクスと呼ばれていた。
二人ともこの街の住人らしい。
リィナは慌てた様子で、マスターにアルコールを頼んだ。

どうも、ヴァッシュの一味に尻を触られ、殴り返したらしい。
状況を説明したエリクスを蹴り飛ばした所をみると、相当に手が早そうだ。

焦るマスターにリィナが、店に入るのは見られてない筈と口にした直後、店の壁に風穴が開けられた。
店の外には、右腕が大砲の男が、顔に靴の後をつけて立っていた。
男はリィナを探しているようだ。

彼の後ろには、武装した男たちが並び、装甲車の上に赤いコートに金髪の男が立っていた。
ヴァッシュ・ザ・スタンピード、客の一人がそう口にする。

大砲の男が抱える男が、彼女が店に入るの見たと証言したらしい。
ガセだったら情報提供者をシメ殺すと、大砲の男がカウントダウンを始める。

カウントがゼロになりそうになった時、店からエリクスが両手を上げて出てきた。
「まだ子供だ。大目にみてやってく」彼の言葉が終わる前に、足元に大砲が打ち込まれた。

撃った男は、ガキを出せとエリクスに言う。
エリクスはそれは出来ないと返し、これで勘弁してくれと男の前で土下座をする。
よく分かった。赤いコートの男がそう言った。

しかし男はタダで帰る訳にもいかないと、エリクスに裸で犬の真似をしろと命じた。
エリクスは、約束守れよと答え、やめてと叫ぶリィナに頭引っ込めてろと告げ、服を脱いだ。

その体は傷跡に覆われており、左手は機械の義手だった。
思いのほか芸の細かい、犬の真似を見せられた赤いコートの男は行くぞと手下に告げ、車を発射させる。

しかし去り際、突然銃を抜き、エリクスに銃弾を浴びせ高笑いしながら街を去った。
リィナはエリクスに駆け寄ろうとするが、コートの男の部下がバイクでリィナを捕らえ、そのまま連れ去った。

あらすじ2

エリクスの担ぎこまれた病院の廊下で、男が二人話している。
エリクスの犬の真似について、彼の事を笑っている。
二人の間に、巨大な十字架が叩きつけられる。

「その裸踊りのおかげで、命ひろったんは誰なんじゃコラ」

ウルフウッドは舌打ちを残し、手術室のドアを開けた。
手術室では、治療を担当していた老医師が、驚きの声を上げていた。
打ち込まれた弾が、押し出されて体から排出されている。

そこに老婆が飛び込んできた。
話しから察するに、リィナの祖母のようだ。
シェイルと呼ばれたその老婆は、伝説のガンマンだか知らないが、家族を奪う権利があるのかと涙を流す。

その後、シェイルは壁に掛けられた銃に手を伸ばし、リィナを取り戻しに行こうとする。
それを止めようとする他の連中とのやり取りを横目に、ウルフウッドはベッドに近づく。

エリクスのベッドと共に、病室に移動したウルフウッドは、寝ているエリクスの頬を「起きろ!」と思いっきり張った。
絶対安静じゃぞと怒る医師に、時間がないねんとウルフウッドは、答える。

そんな医師を看護婦が呼ぶ。
見ればエリクスが目を開けていた。
何故かキラキラして先ほど撃たれたとは思えない程、元気そうだ。

目覚めたエリクスに、ウルフウッドは、「久しぶりやな」と声をかける。
エリクスは、驚く医師に「悪いが、少しはずしてくれないか」と頼む。
医師が病室を出たのを確認して、ウルフウッドは、「やっと見つけたでアホウが」と声をかけた。

「2年間も何しとったんや
 ヴァッシュ・ザ・スタンピード!!
 月も貫く伝説のガンマンが…」

「止めてくれよ。何が伝説だ。」そう言ってヴァッシュはウルフウッドの言葉を止めた。
あの銃で地上を薙ぎ払っていたかもしれない。

そう話すヴァッシュに、それに怯えて隠遁生活かとウルフウッドは返した。
ただ静かに暮らしたかっただけ、名前も生き方も変えて…。
そう話したヴァッシュは、でもと続ける。

「もう無理みたいだね。
運命の犬は、血と硝煙の匂いを嗅ぎつけるのが得意らしい」

そう言ってベッドから起き上がるヴァッシュに、ウルフウッドは布に包まれた物を差し出す。
「2年前に拾ったんや」差し出されたそれは、ヴァッシュが愛用していた大型拳銃だった。

「ヒドイなあ」そう言って銃に手を伸ばす。
そして銃を手に取り言った。

「本当に気に入ってたんだぜ……
今の生活が」

ウルフウッドがヴァッシュに答える。

「誰かが牙にならんと、誰かが泣くことになるんや…」

彼らはたった二人でリィナをさらった連中のアジトへ向かった。
ウルフウッドの十字架が包みから解き放たれる。
あまりに物騒な獲物に、ヴァッシュは殺すなよと口にする。

ムチャな事ゆうなと答えるウルフウッドと、口論している二人に銃弾が撃ち込まれた。
それが合図だったように二人はアジトに向かって駆け出した。

壊滅したアジトで、赤いコートの男がリィナに銃口をむけている。
男はヴァッシュに、自分の名前を呼ぶよう指示する。
ヴァッシュが、男に「ヴァッシュ・ザ・スタンピード」と返すよこで、ウルフウッドは腹を抱えて笑っていた。

銃を捨てろと言う男の指示に従い、銃を手放すヴァッシュ、その隙をついてヴァッシュを撃とうとする男に銃弾が浴びせられた。

「奇遇だね、俺も同じ名前なんだ。」

その後リィナに抱き着かれたヴァッシュは、大量の怪我人についてどうしようかと考えていた。

今回の見どころ

・リィナとシェイル
この巻では、フィフスムーン事件で傷ついた、ヴァッシュの心を癒したリィナとシェイルのエピソードが収録されています。
彼らの家族に対する想いが心に沁みます。

・ウルフウッド大活躍
トライガン・マキシマムでは、序盤からヴァッシュの相棒としてウルフウッドが活躍します。
前作では担いでいただけだった、巨大な十字架(パニッシャー)も一話目から使用されます。
ヴァッシュを殺そうとした、保険屋の男を見舞うシーンでの、悪意に満ちた笑顔は必見です。

上記はあくまで私見です。あらかじめご了承ください。

感想

掲載誌が廃刊したため、途切れていたヴァッシュの旅が、再び始まりました。
マキシマムの名が示す通り、戦いはよりパワフルになっています。

この巻ではウルフウッドからヴァッシュに、一つの問いかけが成されます。
それは全ての命を救おうとするヴァッシュと、犠牲を最小限に抑えようとする、ウルフウッドの違いから出たものでした。

これは物語を通して語られるテーマとなっています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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