トライガン・マキシマム 13 YKコミックス
作:内藤泰弘
出版社:少年画報社
血界戦線の内藤泰弘さんの描く、SFガンアクション。
今回はレガートとヴァッシュの対決から物語は始まります。
#7 catch-as-catch-can
あらすじ
クロニカはナイブズに止めをさすため、戦艦を惑星上に降下させた。
またヴァッシュは、ナイブズを崇拝する、レガートとの戦いを開始する。
そしてリヴィオは、ナイブズが道半ばで倒れた時のため、核をおさえたエンディレラと対決する。
しかし、軛を解き放ったエンディレラに圧倒される。
ラズロが体の主導権を握り、エンディレラに対抗しようとするが、その気を浴びて動けなくなる。
自分では勝てないと悟ったラズロは、エンディレラとの戦いをリヴィオに託した。
慌てるリヴィオに、やるしかねぇだろとラズロはハッパを掛ける。
同じ体を共有するラズロだけが、リヴィオがどれほど努力を重ねてきたか知っていた。
トレーニングの際意識を失うなど日常茶飯事だ。
ラズロはそれをずっと見てきた。
ラズロはリヴィオに問う。
俺は最強か?
リヴィオは答える。
「お前は最強だ!!」
彼らは二人で積んできた。
ラズロの才能、リヴィオの努力、二つが合わさり最強になった。
二人で最強なのだ。
「遠慮する事はねぇ
…かましてやれ!!!
チンカス!!!」
エンディレラの動きをリヴィオは捉えた。
ダブルファングはエンディレラに痛手を負わせた。
しかしまだ終わらない。
奥の手、極限まで引き絞られた一撃がリヴィオに炸裂する。
エンディレラは、勝利を確信し核に歩み寄り息を吐く。
煙る室内で気配を感じ取ったエンディレラは、リヴィオの頭をつかみ取った。
だがリヴィオもエンディレラの肩を、その手に掴んでいた。
大人しく、くたばっときなさいとリヴィオの頭を締め付けるエンディレラにリヴィオは笑い声を上げる。
何がおかしいのと尋ねるエンディレラに、リヴィオは答える。
「今、俺は初めて、あんなに翻弄されたあんたを捉えてるんだぜ?」
エンディレラはそれがどうした、ボロボロの体じゃ蟻すら殺せないと話す。
それにリヴィオは、もう捉えた。あとは潰すだけとエンディレラを足で抑え込んだ。
エンディレラは理解できなかった。
何故ちぎれた体でこんな真似が!?
リヴィオは思う。
あんたは負ける
だがそれはあんたが弱いからじゃない
助っ人の活躍だ
あんたは強い
あんたは負ける
俺と
ラズロと
あの人に負けるんだ
ウルフウッドが残した薬を口にしながら、リヴィオは強くそう思った。
今回の見どころ
・エンディレラとの決着
ウルフウッドが救った命、リヴィオとラズロはエンディレラを倒し、人々が核で焼かれる事を防ぎました。
上記のシーンではウルフウッドが描かれる事はなく、ただ薬の入った瓶がアップで描かれるだけです。
ただそれだけでも、リヴィオの中にウルフウッドが生きていると感じます。
感想
この巻では、航宙艦隊のパンセが、プラントに残るヴァッシュの記憶について語るシーンがあります。
百五十年、星を歩き続け、彼は人とプラントに関わり続けました。
その愚直なまでの真摯さが、彼に出会った人々の心に届き、動かしているのだと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。