ソアラと魔物の家 1 サンデーうぇぶり 少年サンデーコミックス
著：山地ひでのり
出版社：小学館
魔物を倒す為、幼い頃から厳しい訓練を積んで来た孤児の少女、ソアラ。
彼女は過酷な鍛錬の日々を耐え抜き、ようやく初陣を迎える。
しかしその報告の為、王の前に跪いたソアラに王は魔物との休戦を告げる。
家族や友と静かに幸せに暮らせ。
笑みを浮かべ言う王だったが、孤児であり訓練に明け暮れていた彼女には、一緒に暮らす家族も家もありはしなかった。
登場人物
ソアラ
王国最強の魔物狩りになる筈だった少女
ポニーテールの女の子。
メインの武器は刀の様だが、訓練により様々な武器を扱えるようだ。
ただ、魔物との休戦により彼女の存在は不要となった。
キリク
魔界建築士
黒髪のドワーフの少年。
欠陥住宅に住む魔物の家を改築し、魔界の復興を目指している。
この作品ではドワーフは魔物人として魔物の一種として描かれている。
ドワーフは体は頑丈だが争いを好まず、ただその頑強さのみで生き延びている模様
ガンショウ
キリクの仲間のドワーフ
体の大きな巨漢ドワーフ
ニコ
キリクの仲間のドワーフ
痩せ型の青年ドワーフ。
キリク、ガンショウ、ニコの三人は依頼を受けて各地の魔物の家を改築している。
ゴブリン
本来は暖かい地域に生息しているが、作中登場した一族は住処を追われ雪山の洞窟で暮らしている。
グリフォン
霧深い渓谷を住処にする魔物
急斜面と渓谷に吹く強風で卵が巣から落ちるのが悩みだった。
スライム
本来は家を持たないが、家に憧れ朽ちかけた巨人の骨を住処とした。
魔王
キリク達を呼びつけた。
その正体は謎に包まれている。
雷狼のバルト
電気を生成し敵を痺れさせる能力を持つ稀有な狼男の亜種。
人魚のマリエルに一目惚れし、駆け落ちしたがバルトの能力により、二人は触れ合う事すら気軽に出来ない。
人魚のマリエル
オークに襲われている所をバルトに救われる。
バルトはオークから横取りしようとしただけだったが、マリエルは助けられたと恩義を感じた。
あらすじ
魔物との戦が無くなり、居場所の無くなったソアラは当てのない旅に出た。
草原を歩き、森で野営し、彼女はやがて雪深い山へと辿り着く。
その山中、洞窟を見つけたソアラはそこを今夜の宿と決めた。
その洞窟に近づいたソアラは何者かの気配を背後に感じ、咄嗟に岩陰に身を隠す。
現れたのは鍛冶や工芸技能に秀でた魔物人、三人のドワーフ族だった。
ドワーフの中の一人、魔界建築士だという小柄な少年キリクは洞窟から現れたゴブリンと話し、彼らの住処である洞窟内に足を踏み入れる。
彼は洞窟をチラリと見ただけで欠陥住宅だと呟いた。
刺々しい岩肌、薄暗い屋内、ゴミだらけの床、湿気と結露。
ゴブリンは元来、薄暗い場所を好むが足元も見えない薄暗さは転倒の原因ともなり、岩肌で怪我をする原因ともなっていた。
ゴブリンの要望を聞き入れたキリク達は資材を運び込み、僅か半日で洞窟の解体から新たな建設までを成し遂げた。
感想
休戦によりやる事の無くなった魔物狩りの少女ソアラと、疲弊した魔界に快適な家を作る事で幸せを取り戻そうとしている少年、キリクとその仲間達の物語。
この作品では殆どの魔物は野生動物の様に、雨風をしのげればいい的な発想で暮らしている様です。
冒頭のゴブリンの家の様に、かなり不快な住環境をキリク達がリフォームする、ファンタジー版、ビフォーアフターなお話です。
作中、問題点（ビフォー）と改築後（アフター）の解説がされているのが読んでいて楽しいです。
まとめ
家を求める種族によって要望は様々、今後、どんな魔物が登場するのか。
作中、キリク達を呼びつけた魔王の要件は。
続きが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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